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【2024年版】おすすめネオクラシックバイク21選【全排気量を網羅】

【2024年版】おすすめネオクラシックバイク21選【全排気量を網羅】

「カスタムビルダーが作ったようなデザインのバイクに乗りたい」 「オシャレなバイクが欲しいけど維持や整備に気を使いたくない」 「高性能でファッション性が高いバイクを知りたい」

このような悩みを全て解決できるバイクジャンルが「ネオクラシックバイク」です。

結論、バイクはデザインとファッション性重視だけど、新しさと高性能さは譲れない人にはネオクラシックバイクがおすすめ。

この記事ではネオクラシックバイクの魅力や選び方の解説、おすすめ車種を紹介していきます。

読み終わる頃には「早くバイクショップに見に行きたい!」と気になるバイクが出てきているはずですよ。

バイクの購入や乗り換えを考えてる方はぜひ参考にしてみてください。

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ネオクラシックバイクの定義とは?

本記事でいうネオクラシックバイクの定義は

  • オンロードの高性能バイクの性能はそのままにデザインだけレトロにしたバイク
  • 乗り味や足回りは最新の性能
  • デザインだけ昔の名車を取り入れている
  • 実際に年式が古いバイクのことではない(2010年以降が目安)

としています。

詳しく説明していきますね。

ネオクラシックバイクが生まれた背景

2010年以降ヨーロッパを中心としてカスタムビルダーブームが加熱したことで、クラシックやスクランブラー風のカスタム車両が多く作られました。

スクランブラーと新しいテイストを取り入れたクラシックバイクが特に注目されて、バイクショーではメーカーブース内にカスタム車両が多く展示されるほど。

▲2014年のEICMAのBMWカスタムブースの様子。引用元

EICMAとはミラノ・モーター・サイクルショーのことで、世界最大のバイクモーターショーとして有名です。

2014年EICMAではR NineTプロジェクトで日本人のカスタムビルダーが4人選ばれ、カスタム車両が展示されていました。

▼またBMWだけではなく、トライアンフをベースとしたカスタム車両も人気。 ▲2014年のEICMAのカスタムブースからトライアンフがベースの3台 引用元

ベース車両が同じでも全く別の印象になってしまうのが、カスタムの本場ヨーロッパです。

ネオクラシックとスクランブラーは別ジャンル

スクランブラーは昔からあるスタイルですが、ネオクラシックは新しい感性を取り入れたクラシック風デザインとして枝分かれして新しいジャンルにまで成長しました。

デザインの区分けは人によって意見が違いますが、本記事ではスクランブラーとネオクラシックは別ジャンルとして分けて定義しています。

ネオクラシックバイクの車両的な特徴

ネオクラシックバイクの車両の特徴は

  • 最新のエンジン
  • エンジンの気筒数はシングル~4気筒と幅広い
  • 同じ排気量内で比べると、スポーツ寄りの味付けが多い
  • 鼓動感を楽しむよりロードスポーツ向き
  • 足回りとデザインにお金が掛かっている

のようなものがあります。

ネオクラシックバイクとクラシックバイクの違い【旧車との違いも】

ネオクラシックと名前が似たようなジャンルに「クラシックバイク」や「旧車」がありますし、ネオクラシックを「ヘリテージ」と呼ぶ人や「スクランブラー」もネオクラシックと一緒だと考える人もいます。

特にネオクラシックとクラシックバイクは名前が似ていて紛らわしいので、各ジャンルの特徴と違いを解説しますね。

ネオクラシック(別の呼び方:ネオレトロ、ヘリテージ)

ネオクラシックとは、2010年以降のオンロードの高性能バイクの性能はそのままにデザインだけレトロにしたバイクです。

ネオクラシックバイクの特徴
  • 1~4気筒のハイパワーエンジン
  • 乗り味や足回りは最新の性能
  • デザインだけ昔の名車を取り入れている

【代表的な車種①:XSR900/Yamaha】

【代表的な車種②:CB1000R/Honda】

クラシックバイク(別の呼び方:オールドルック)

クラシックバイクの定義とは、1960〜70年頃のオールドルックカフェレーサーデザインを取り入れたバイクです。

クラシックバイクの特徴
  • 主に単気筒かツインエンジン
  • 馬力よりも鼓動重視
  • カウル無しでエンジンを見せるオールドルックなデザイン
  • スピードを追い求めるよりもバイク本来の魅力を追求するための設計

【代表的な車種①:W800/Kawasaki】

【代表的な車種②:SR400/Yamaha】

バイクのデザインだけではなく中身もレトロな車両が良い人は「クラシックバイク」がおすすめです。

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旧車(別の呼び方:ビンテージ)

ビンテージとは、文字通り古いバイクで、名車として現在も車両が維持されているバイクです。

ビンテージバイクの特徴
  • 発売当時に世界に衝撃を与え、バイクの歴史を変えたバイク
  • 性能は当時の最高峰で、大型バイクが多い
  • 年式が古く維持自体が困難なので、売買には信頼できるショップか相当のバイクの知識が必要
  • バイクの購入や維持に多額のお金がかかることも
  • 所有したときの満足度はとても高い

【代表的な車種①:900super4/Kawasaki】

【代表的な車種②:ドリームCB750four/Honda】

ネオクラシックバイクが人気の理由

ここからはなぜ最近はネオクラシックバイクが流行っているのかを解説します。

ネオクラシックバイク最大の魅力は「オシャレなのに高性能」

一番の魅力は「オシャレなのに高性能なこと」

  • 新車の時点でカスタム済みな雰囲気
  • クラシカルな雰囲気なのに高性能
  • 服装と合わせてお洒落にバイクに乗れる

ネオクラシックバイクが流行る前のバイクジャンルは「速い系スポーツバイク」と「クラシックな雰囲気を楽しむバイク」に大きく分かれていました。

バイクをファッション的に乗りたい人は「クラシックバイク」を選ぶ傾向でしたが、下記のような不都合があります。

  • 手ごろなクラシックバイクは年式が古く維持に手間が掛かる
  • クラシックバイクは高騰しているので値段がネック
  • クラシックバイクをやめて旧車にすると、さらに値段も維持も大変
  • かといってフルカウルのバイクはオシャレだとは思えない

ネオクラシックバイクはこれらのすべての悩みを解決するうえに、スポーツバイク好きも選びたくなるカッコいいおしゃれさを兼ね備えていて全方位に隙がありません。

世界中のライダーが飛びついたので各メーカーもこぞってネオクラシックバイクを発売し、現在はますますネオクラブームが加速していますね。

年配にも若者にも両方に受け入れられる魅力

日本でバイクに乗る平均年齢は年々高齢化していて、すでに50歳を超えています。

最近日本のバイク人口は増えていますが、30年前のバイクブームの人がリターンでそのまま戻ってきている形ですね。

ベテランの人たちには最新のフルカウルスーパースポーツより、往年の名車のデザインがしっくりくるのでネオクラは人気。

若い人たちには気軽でおしゃれなデザインのバイクとして受け入れられる、ということはすべてのライダーから支持されるのがネオクラシックバイクということになりますね。

車両が新しいから信頼性が高い

ネオクラシックは2010年ごろから始まった新しいバイクジャンルなので、中古の車両でも年式が新しく、維持の心配をしないでバイクを楽しめます。

もし旧車や古めのクラシックバイクだったとしたら、高騰した割高価格で購入して、パーツの心配をしながらバイクに乗らないといけません。

ネオクラシックバイクは新しい車体なので信頼性が高く、しかもファッション性が高いのでいうことないですね。

おすすめ125ccネオクラシックバイク5選

ここからは排気量別におすすめネオクラシックバイクを紹介していきます。

まずは125ccからです。

CB125R|Honda【125ccを超えたクラスレスの仕上げ】

メーカー希望小売価格473,000円
シート高(mm)815
車両重量(kg)130
総排気量(cc)124
最高出力15PS/10,000rpm
最大トルク1.2kgf・m/8,000rpm
エンジン形式水冷・4ストローク・単気筒・DOHC

(スペックは2021年4月モデルのもの)

ホンダのスポーツネイキッドとしてシリーズ展開しているCB-Rシリーズの末っ子がCB125Rです。

2018年から販売が開始され、125ccとは思えない豪華な装備で話題になりました。

  • 倒立フォーク
  • ラジアルタイヤ標準装備
  • リアタイヤ150サイズ

兄貴分のCB250Rと車体を共有しているので当然ですが、125ccクラスの中で最も豪華な装備だといえます。

2021年4月のマイナーチェンジでは、

  • 倒立フォークにSHOWA製ビッグピストンフォークを採用
  • 15PSにパワーアップ

さらにクラスレスの進化を遂げています。

ネオクラシックデザインのCB-Rシリーズは、もはやホンダのスタンダードバイクといって良いほどの貫禄がありますね。

Monkey125|Honda【平成末期に復活した元祖レジャーバイク】

メーカー希望小売価格(税込)440,000円
シート高(mm)776
車両重量(kg)104
総排気量(cc)123
最高出力9.4PS/6,750rpm
最大トルク1.1kgf・m/5,500rpm
エンジン形式空冷・4ストローク・単気筒・SOHC

(スペックは2021年9月モデルのもの)

2018年に登場した新世代モンキーがMonkey125で、以前までの50ccのモンキーと違いがわかるように「125モンキー」という愛称で呼ばれています。

50ccのモンキーは実車を見るとおもちゃのように小さかったため、Monkey125はサイズアップしたとはいえまだまだクラス最小といえるコンパクトなボディで愛嬌は十分。

可愛いだけではなく全体の装備はかなり豪華で、細かいパーツからかなり質感の高い仕上げになっています。

灯火系は全てLED、さらにシートにはゴールドウイングと同じ高密度ウレタンを使いミニバイクとは思えない高級感のある座り心地を実現しているので、税込み44万円は高いとは感じないはず。

Monkey125は50ccのモンキーとは違いグローバル展開で世界中で売れるため、コストパフォーマンスに優れた質の高い仕上げが可能になったモデルです。

50ccの頃のモンキーしか知らない人がMonkey125を見たら高級感に驚くはずなので、ぜひ一度お店に足を運んで実車を確認してくださいね。

Dax125|Honda【令和に復活した昭和40年代の遊び心】

メーカー希望小売価格(税込)440,000円
シート高(mm)775
車両重量(kg)107
総排気量(cc)123
最高出力9.4PS/7,000rpm
最大トルク1.1kgf・m/5,000rpm
エンジン形式空冷・4ストローク・単気筒・SOHC

(スペックは2022年9月モデルのもの)

2022年9月に発売されたDax125は歴史をさかのぼると、1969年に発売された50ccのレジャーバイクをルーツとしています。

車種名は「ダックスフンドのようなシルエットのバイク」が由来で、50ccの頃から愛らしいデザインが売りの人気モデル。

エンジンを包み込むようなバックボーンフレームは昭和40年代の香りを匂わせ、令和時代でもおじさん達を思わずニヤリとさせてしまうはず。

同じエンジンを積むMonkey125との差別化のため、Dax125はカブと同じ自動遠心クラッチ4速を採用しています。ギア操作がしたい人はMonkey125がおすすめですが、「かわいい」を重視する人はDax125一択だといって良いでしょう。

スーパーカブC125|Honda【伝統をぶち破った高級ネオクラシックカブ】

メーカー希望小売価格(税込)440,000円
シート高(mm)780
車両重量(kg)110
総排気量(cc)123
最高出力9.8PS/7,500rpm
最大トルク1.0kgf・m/6,250rpm
エンジン形式空冷・4ストローク・単気筒・SOHC

(スペックは2021年9月モデルのもの)

2018年6月に登場した新世代スーパーカブC125は、それまでのカブとは全く違うネオクラシックなデザインでした。

ディスクブレーキ キャストホイール テレスコピックフロントフォーク キーレス 灯火系は全てLED 新世代メーター(ギアインジケーター付き)

カブの代名詞といえる多くの特徴が普通のロードスポーツの設計に置き換えられていて、スーパーカブC125は「カブであってカブでないバイク」だといえます。

ホンダのスーパーカブといえば世界一売れた「日常の足に使う下駄バイク」ですが、近年のネオクラシックブームを受けて、デザイン性に優れた高級新世代カブとして生まれ変わりました。

「いくら125ccでもスーパーカブが税込み44万円は高くない?」と思った人は現車を生で見てください。

Dax125やMonkey125も同じですが、現代のホンダの125ccバイクの仕上がりの良さがわかれば値段がむしろリーズナブルだということがわかるはずですよ。

2020年にはトレッキングできるカブことCT125ハンターカブが派生モデルとして追加されました。

CT125ハンターカブは見た目だけオフロードチックにしたのではなく足回りやエンジン特性の変更までしていて、別車種といって良いほどの違いがあります。

ネオクラシックバイクではありませんが、ベテランとシティ派おしゃれライダーの人におすすめしたいモデルです。

SVARTPILEN 125|Husqvarna【スウェーデンからの黒い矢の末弟】

メーカー希望小売価格(税込)539,000円
シート高(mm)835
車両重量(kg)146
総排気量(cc)124.7
最高出力15PS/9,500rpm
最大トルク12N・m/7,500rpm
エンジン形式水冷・4ストローク・単気筒・DOHC

(スペックは2021年2月モデルのもの)

2021年に発売されたスヴァルトピレン125はハスクバーナの4モデル展開しているネオクラシックバイクの末っ子で、スヴァルトピレンとは「黒い矢」という意味。

スペックは15PSエンジン搭載で足回りにも抜かりはありません。

スヴァルトピレンシリーズはデザインが優れていて、特に左側のスイングアームから伸びた片持ちのナンバーステーにしびれた方も多いのではないでしょうか。

引用元

スヴァルトピレンはシリーズ展開していて、下記の4モデルがあります。

  • スヴァルトピレン701
  • スヴァルトピレン401
  • スヴァルトピレン250
  • スヴァルトピレン125

全て同じデザインで統一されているので、末っ子の125は一番リーズナブルにハスクバーナのデザインを楽しめるモデルなのでセカンドバイクに人気です。

おすすめ250ccネオクラシックバイク3選

続いては250ccネオクラシックバイクを3車種ご紹介していきます。

CB250R|Honda【ホンダの次世代オンロードネイキッド=ネオクラ】

メーカー希望小売価格(税込)564,300円
シート高(mm)795
車両重量(kg)144
総排気量(cc)249
最高出力27PS/9,500rpm
最大トルク2.3kgf・m/7,750rpm
エンジン形式水冷・4ストローク・単気筒・DOHC

(スペックは2022年7月モデルのもの)

CB250Rはホンダの次世代スタンダードネイキッドスポーツとして2018年に登場しました。

「CB」の名前の通りホンダの王道ネイキッドですが、時代に合わせてデザインにネオクラシックテイストを取り入れたモデルです。

エンジンはCRF250LやCBR250Rに使われていた水冷単気筒エンジンをほぼそのまま使っていますが、車体周りは完全新設計で同じエンジンを搭載しているモデルの中で最もスポーツ寄りの味付けとなっています。

特に素晴らしいのはデザインと250ccには豪華すぎる足回りで主な特徴は下記の通り。

  • 倒立フロントフォーク
  • ラジアルマウント対向4ポットブレーキキャリパー
  • ガルアームタイプのスイングアーム
  • 純正でラジアルタイヤ

CB250Rの特徴はカウルがないこと以外はスーパースポーツに近く、このスペックで税込564,300円という価格は恐ろしいほどのコストパフォーマンスだといえます。

CB250Rはまるでスーパースポーツ

筆者がCB250Rに乗ったときの感想は、 「欲しい! 素晴らしいライトウェイトスーパースポーツだな」 「ホンダがこんなに攻めたバイクを250ccで作るんだな」 でした。

初心者の人にはもっとマイルドな味付けのバイクをおすすめしますが、CB250Rは一度大型SSを所有したベテランに強くおすすめしたい一台です。

SVARTPILEN 250|Husqvarna【スウェーデンからの黒い矢の本命】

メーカー希望小売価格(税込)615,000円
シート高(mm)835
車両重量(kg)153
総排気量(cc)248.8
最高出力31PS/9,000rpm
最大トルク24N・m/7,250rpm
エンジン形式水冷・4ストローク・単気筒・DOHC

(スペックは2021年2月モデルのもの)

スヴァルトピレン250は先行して発売されていたスヴァルトピレン401やスヴァルトピレン701の弟分として、2020年に登場しました。

ネオクラシックの先進的なデザインのバイクを250ccクラスで楽しめるので、日本でも人気の一台です。

車体自体はKTMの250DUKEをベースにしていて、タンクやライト周りなどデザインを大幅に変更していますが、エンジンやフレームなど重要な部分は250DUKEと共通。

KTMは日本国内で良く目にする車両なので、ハスクバーナを知らない人でも信頼性の面で心配する必要なありません。

むしろKTMよりハスクバーナのデザインが気になる人は積極的に選びたいマシンだといえますよ。

Gentleman 200|GPX【侮れないタイからの刺客】

メーカー希望小売価格(税込)361,800円
シート高(mm)730
車両重量(kg)160
総排気量(cc)197
最高出力11.5PS/7,500rpm
最大トルク1.34kgf・m/7,500rpm
エンジン形式空冷・4ストローク・単気筒・SOHC

(スペックは2019年3月モデルのもの)

タイのバイクメーカーGPXから発売されているネオクラシックスタイルのオンロードスポーツがジェントルマン200です。

GPXというメーカー名を知らない人もいると思いますが、2018年から正式に日本法人が設立されていて、ほかにもレジェンド(クラシックバイク)とデーモン(フルカウルスポーツ)というシリーズがあります。

▼レジェンド

▼デーモン

ジェントルマン200は空冷エンジンを搭載していて設計が古いマシンに見えますが、

  • オイルクーラー装備
  • フロントブレーキダブルディスク
  • 倒立式フロントフォーク
  • ヘッドライトはLEDリングを採用

基本設計もしっかりしている上にデザインがかなり先進的なので、魅力的なネオクラシックバイクだといえますよ。

おすすめ400ccネオクラシックバイク

続いては400ccネオクラシックバイクをご紹介していきます。

SVARTPILEN 401|Husqvarna【スウェーデンからの黒い矢の主役】

メーカー希望小売価格(税込)715,000円
シート高(mm)835
車両重量(kg)152
総排気量(cc)373.2
最高出力44PS/9,000rpm
最大トルク37N・m/7,000rpm
エンジン形式水冷・4ストローク・単気筒・DOHC

(スペックは2021年2月モデルのもの)

KTMの390DUKEをベースとして設計されたネオクラシックスタイルのロードスポーツがヴィットピレン401で2018年に登場しました。

スヴァルトピレン401には兄弟車としてヴィットピレン401があり、

▼ヴィットピレン401(オンロードスタイルで車種の意味は白い矢)

▼スヴァルトピレン401(ダートラスタイルで車種の意味は黒い矢)

という棲み分けになっています。

新車で買える400ccクラス唯一のネオクラシックバイクですが、同じメーカー内で2種類のキャラクターが選べるので好みで決めれば良いでしょう。

スヴァルトピレン401は装備重量152kgで44馬力というパッケージングなので、ワインディングでレーサーレプリカ4気筒勢を軽く黙らせる実力をもっています。

後はライダーの腕次第といえますね。

おすすめ大型ネオクラシックバイク12選

最後に大型ネオクラシックバイクを12車種ご紹介していきます。

Z900RS|Kawasaki【日本のネオクラ界の開拓者】

メーカー希望小売価格(税込)1,430,000円
シート高(mm)800
車両重量(kg)215
総排気量(cc)948
最高出力111PS/8,500rpm
最大トルク10kgf・m/6,500rpm
エンジン形式水冷・4ストローク・並列4気筒・DOHC

(スペックは2022年9月モデルのもの)

Z900(ZR900B型)をベースとしたネオクラシックバイクがZ900RSで2018年に発売されました。

カワサキの名車Z1やゼファーのイメージを反映したバイクですが、中身は最新ネオクラシックとなっていて

  • フロントブレーキはラジアルマウントキャリパー
  • ETC2.0を標準採用

など最新装備にも抜かりありません。

デザインはZ1風なだけでマフラーは性能を重視し4本出しではなく1本、足回りには倒立フォークを採用しているなど、まさにネオクラシックバイクといえる一台です。

派生モデルとしてアッパーカウルが付いたカフェスタイルのZ900RS CAFEもあります。

Z650RS|Kawasaki[歴代Zのなかで最も異色のキャラクター]

メーカー希望小売価格(税込)1,100,000円
シート高(mm)800
車両重量(kg)190
総排気量(cc)649
最高出力68PS/8,000rpm
最大トルク6.4kgf・m/6,700rpm
エンジン形式水冷・4ストローク・並列2気筒・DOHC

(スペックは2022年4月50th Anniversaryのもの)

2022年4月にカワサキから発売されたネオクラシックミドルツインスポーツがZ650RSです。

ベースとなった車両はZ650(ER650H型)で基本パーツは共通ですが、砲弾型メーターなどレトロな雰囲気のパーツは新設計。

デザインはカワサキの名車Z1やゼファーをモチーフとしていますが、ダウンショートマフラーを採用しているところからレトロよりもネオクラシックに寄せたバイクであることが分かります。

Z900RSよりもZ650RSの方がデザインの面ではよりネオクラシック的だといえますね。

昭和の世代には「Zと名がつくミドルツインスポーツ」には違和感はありますが、乗ってみると日本に一番ぴったりなスポーツバイクであることがわかるので自然体でバイクを楽しみたい人にはおすすめしたい一台です。

XSR900|Yamaha【ヤマハのネオクラフラッグシップ】

メーカー希望小売価格(税込)1,210,000円
シート高(mm)810
車両重量(kg)193
総排気量(cc)888
最高出力120PS/10,000rpm
最大トルク9.5kgf・m/7,000rpm
エンジン形式水冷・4ストローク・並列3気筒・DOHC

(スペックは2022年6月モデルのもの)

MT-09をベースとしてネオクラシックバイクに仕立てたXSR900は2016年に発売。

ライバルメーカーと比べると、ヤマハは先取りして大型ネオクラシックバイクに参入しました。

本来MT-09はMT-09トレーサーとの2モデル計画で、ネオクラシックタイプを作る予定はなかったのですが、ヨーロッパのネオクラシックブームが盛り上がっていたので急遽発売が決定。

ベースのMT-09はすでにスポーツ性が高いオンロードバイクなので、XSR900は走行性能はいじらずにネオクラシックさを出すこと重視で開発されました。

新車価格が高くなりがちなアドベンチャーバイクであるMT-09トレーサーとほとんど変わらない値段で登場したXSR900。新車価格が割高に感じる人もいるかもしれませんが、実際にバイクを見れば意見も変わるはず。

シートの先からボルトの1本までデザインに全振りしたXSR900は、実車を生で見れば価格以上の価値を感じる「デザインのヤマハ」らしいバイクです。

ぜひバイク屋に足を運んで、現地で細かいところまで確認してみてください。

XSR700|Yamaha【令和のリッターキラー】

メーカー希望小売価格(税込)935,000円
シート高(mm)835
車両重量(kg)188
総排気量(cc)688
最高出力73PS/8,750rpm
最大トルク6.8kgf・m/6,500rpm
エンジン形式水冷・4ストローク・並列2気筒・DOHC

(スペックは2022年4月モデルのもの)

XSR700はMT-07のネオクラシック版として2018年に発売されました。

ベースとなったMT-07は工夫とアイデアでコストを下げた魅力的でリーズナブルなバイクですが、XSR700はMT-07のコンセプトを忘れたかのようにデザインと外装にコストを掛けて開発。

バイク自体の運動性能は変わっていないのにMT-07よりも約10万円も新車価格が高くなっているところは、ヤマハのXSR700のデザインへの自信の表れですね。

「バイクはコスパ重視」な人はMT-07がおすすめですが、デザイン性が高くないと満足できない人にはXSR700は特に一押しのバイクです。

CB1000R|Honda【CBを超えた新時代ネイキッドのスタンダード】

メーカー希望小売価格(税抜)1,560,000円
シート高(mm)830
車両重量(kg)213
総排気量(cc)998
最高出力145PS/10,500rpm
最大トルク10.6kgf・m/8,250rpm
エンジン形式水冷・4ストローク・並列4気筒・DOHC

(スペックは2022年6月Black Editionのもの)

ストリートファイターだった先代のCB1000Rから、大幅にコンセプトを変えてネオクラシックとして生まれ変わったCB1000R(SC80)は2018年に発売されました。

「現代のCB」といって良いCB-Rシリーズのフラッグシップとして、CB1000Rは最新のデバイスをフル装備しています。

  • トラクションコントロール
  • スリッパークラッチ
  • クイックシフター
  • エンジンモード切り替え
  • スロットルバイワイヤ
  • ABS

ネオクラシックのデザイン性も兼ね備えた上に、シリーズで唯一リアのスイングアームを片持ちとしてフラッグシップらしさをアピール。

搭載されているのはCBR1000RRのエンジンなのでサーキットまでカバーするようなバイクだと思うかもしれませんが、CB1000Rはストリート重視の設計。多くのライダーが楽しめるようにスリムなフレームを採用しています。

デザイン性に優れていて多くのライダーを満足させるCB1000Rは、まさに「現代のCB」だといえますね。

CB650R|Honda【ネオクラシックの枠を超えた総合力の化け物】

メーカー希望小売価格(税込)979,000円
シート高(mm)810
車両重量(kg)201
総排気量(cc)649
最高出力95PS/12,000rpm
最大トルク6.5kgf・m/8,500rpm
エンジン形式水冷・4ストローク・並列4気筒・DOHC

(スペックは2021年1月モデルのもの)

CB650Fの後継としてネオクラシックバイクへと大変身を遂げたCB650R(RH03型)は2019年に発売されました。

先代からの変更点は下記の通り。

  • 7kg軽量化
  • ハンドルを下げた攻撃的なポジション
  • ネオクラシックデザイン
  • 倒立フロントフォーク
  • ラジアルマウントキャリパー
  • エンジン吸排気系見直し
  • トラクションコントロール
  • ABS
  • フルLEDの電装系

CB650R(RH03型)はこれほど進化をしているのに、2017年式のCB650Fからの価格差を約5万円に収めているのでかなりコスパが良いといえますね。

倒立フォークを採用しているところからスポーツ走行を重視していそうなCB650Rですが、スリムなメインフレームは先代から継続しており主軸はストリートのまま。

CB650Rは一見よくあるネオクラシックデザインのバイクに見えるかもしれません。しかし、ダウンのショートマフラーと4本のエキパイの集合の方法がほかのメーカーとは違う「実にホンダらしい」といえるバイクです。

HAWK 11|Honda【令和にまさかのロケットカウル】

メーカー希望小売価格(税込)1,397,000円
シート高(mm)820
車両重量(kg)214
総排気量(cc)1082
最高出力102PS/7,500rpm
最大トルク10.6kgf・m/6,250rpm
エンジン形式水冷・4ストローク・並列2気筒・SOHC

(スペックは2022年9月モデルのもの)

令和時代には目を引く特徴的なロケットカウルを備えたHAWK11は2022年9月に発売されました。

第38回大阪モーターサイクルショー2022で初公開されたときのことが印象に残ってる方も多いのではないでしょうか。

評判が良かったコンセプトデザインがほぼそのまま発売されたので喜んでいるファンも多いはず。

エンジンはCRF1100L Africa Twinやレブル1100のビッグパラレルツインエンジンで、装備の内容は最新のバイクらしく先進的。

  • 電装系はフルLED
  • ライドバイワイヤ
  • エンジン出力モード切り替え
  • エンジンブレーキ制御可能ライディングモード(4種類から選択可能)

HAWK11は昭和の香りがするロケットカウル付で最新のエレクトロニクスも搭載した、新時代のネオクラシックビックツインです。

アドベンチャー好きはアフリカツインを、クルーザー好きはレブルを選びますが、デザインにこだわる人はHAWK11をチェックしてくださいね。

SV650X|Suzuki【スズキ的ネオクラVツインの解答】

メーカー希望小売価格(税込)847,000円
シート高(mm)790
車両重量(kg)199
総排気量(cc)645
最高出力72PS/8,500rpm
最大トルク6.4kgf・m/6,800rpm
エンジン形式水冷・4ストローク・V型2気筒・DOHC

(スペックは2022年1月モデルのもの)

スズキのミドルVツインのスタンダードSV650のネオクラシックバージョンとして2018年に登場したSV650X。

スズキのSVシリーズはスタンダードスポーツバイクとして海外(特にヨーロッパ)で長い間ヒットを続けていて、世界の評価は日本のCB400SFのようなバイクです。

SV650Xはデザインをネオクラシックにしただけではなく、ポジション変更のためにセパレートハンドルを採用、フロントフォークにも調整を入れてさらにスポーツ性能を高めています。

SV650XはかつてのSV650Sの役割も担う

以前のSVシリーズはネイキッドのSV650とハーフカウルのSV650Sの2モデル展開をしていました。

▼2007年式SV650S

▼2007年式SV650

SV650XはスポーツモデルのSV650Sの役割も担いつつ、ネオクラシックとしての役割も担っている欲張りなモデルなので、往年のSV650SのファンはSV650Xの登場に喜んだはず。

筆者はSV400S→SV650Sと乗り継いで所有した経験があり、現行のSV650にも乗ったことがあるので、SV650がどれだけ良いバイクか知っています。

SVシリーズはスペックだけでは語れないバイクで、一度乗ってみれば根強いファンがいるのも納得するはずですよ。

KATANA|Suzuki【やっぱりスズキにはKATANAがないとね】

メーカー希望小売価格(税込)1,606,000円
シート高(mm)825
車両重量(kg)215
総排気量(cc)998
最高出力150PS/11,000rpm
最大トルク10.7kgf・m/9,250rpm
エンジン形式水冷・4ストローク・並列4気筒・DOHC

(スペックは2022年2月モデルのもの)

新世代KATANAとしてKATANA(GT79B型)は2019年に登場しました。

新車販売されたKATANAとしては19年ぶりの復活となるモデルで、基本構造はGSX-S1000とほとんど同じ最新の内容になっています。

  • ローRPMアシスト
  • ABS
  • トラクションコントロール(3モード)
  • ブレンボ製ブレーキキャリパー
  • 148馬力エンジン

かつてのカタナとは全く違う現代クォリティの最新装備で固めてあります。

デザインのベースはもちろんご存知スズキの往年の名車GSX1100Sカタナですが、現在の高性能エンジンを搭載するには吸排気系の通り道などデザイン上の無理が多く、各所に技術者の苦労の跡が垣間見えます。

▼2000年式GSX1100S KATANA Final Edition

旧型のKATANAをもう一度見た後でも、現代のKATANAは誰が見てもすぐに「まさにKATANAだ」って感じるデザインになっていますね。

初代カタナで有名な【刀狩り】の話

初代カタナといえば有名な話があります。

GSX750Sカタナ(当時価格598.000円)発売当時の1982年は、国内仕様にはセパレートハンドルが許可されていませんでした。

対して逆輸入車のGSX1100Sカタナ(当時価格200万円以上)にだけセパレートハンドルが付いていました。

逆輸入車は値段が高すぎるので普通の人はGSX750Sに乗ることになるのですが、恐ろしく格好悪い日本規制に対応したハンドルがついていたため国内にあった1100カタナのハンドルの盗難が頻発。これを「刀狩り」と呼びました。

▼1982年式GSX750Sカタナ(通称:耕運機ハンドル)

さらにセパレートハンドルは違反な上に、見た目で一瞬でわかるため警察からもバシバシ切符が切られました。これも「刀狩り」と呼ばれていて、当時はダブルの意味で「刀狩り」があったのです。 

現在のKATANAは標準ではバーハンドルが付いていますが、走行性能とデザインを考慮し熟慮の末に採用されています。

初代カタナはセパレートハンドルを付けたくても付けられなかったのに、現代のカタナはあえてセパレートハンドルを採用しなかったと考えると感慨深いですね。

R nineT|BMW Motorrad【モデル展開の多さはさすがネオクラ大国】

メーカー希望小売価格2,240,000円
シート高(mm)805
車両重量(kg)221
総排気量(cc)1169
最高出力109PS/7,250rpm
最大トルク116N・m/6,000rpm
エンジン形式空・油冷・4ストローク・水平対向2気筒・DOHC

(スペックは2021年モデルのもの)

BMWのR NineTは2014年に日本に導入されたオンロードスポーツです。

BMWの中ではスタンダードスポーツ的な扱いで、アドベンチャーのR1200GSとスーパースポーツのR1200Sの間のようなモデルとなっています。

ネオクラシック発祥ヨーロッパのメーカーなだけあり、スタンダードスポーツバイクがネオクラシックでシックな雰囲気ですね。

バイクのデザインがシンプルでかつシートレールを外すことが可能なので「オーナーさんは好きにカスタムしてください」といえる設計になっていて、ビルダーがカスタムを手がけるベースモデルとして人気です。

▲2014年のEICMAのBMWカスタムブースの様子。引用元

BMWのR NineTはネオクラシックバイクのグローバルカスタムベースモデルといって良いですね。

2021年時点でR NineTは選ぶのに困るほど派生モデルが豊富なので、興味ある人はぜひディーラーに足を運んでみてください。

モデル一覧

  • R nineT
  • R nineT Pure
  • R nineT Scrambler
  • R nineT Urban G/S
  • R nineT Urban G/S 40 years GS edition

VITPILEN 701|Husqvarna【鬼のダッシュ力はまさに白い矢】

メーカー希望小売価格(税込)1,380,100円
シート高(mm)830
車両重量(kg)157
総排気量(cc)692.7
最高出力75HP/8,500rpm
最大トルク72N・m/6,750rpm
エンジン形式水冷・4ストローク・単気筒・SOHC

(スペックは2020年4月モデルで価格のみ2019年モデルのもの)

KTMの690DUKEと車体を共有したハスクバーナのシングルスポーツであるヴィットピレン701は、2018年に発売されました。

692.7cc水冷単気筒という超個性的なエンジンユニットは、リッタースーパースポーツ経験者でも舌を巻くほどの強いダッシュ力と個性を兼ね備えたマシン。

「250ccサイズの車体に無理やり700ccの高性能エンジンを載せたら面白くない?」という深夜のファミレスでバイク好きが話していそうなコンセプトを、大真面目にやってしまうのがハスクバーナというメーカーの魅力です。

ゼロ発進のダッシュ力はすべてのバイクの中で最強クラスなので、一度乗れば「リッタースーパースポーツなんて全然面白くないね」と思うはずですよ。

Scrambler Night Shift|Ducati【スクランブラーの枠をはみ出したネオクラ】

メーカー希望小売価格(税込)1,349,000円
シート高(mm)798
車両重量(kg)189
総排気量(cc)803
最高出力73HP/8,250rpm
最大トルク66.2N・m/5,750rpm
エンジン形式空冷・4ストローク・L型2気筒

(スペックは2021年モデルのもの)

スクランブラーナイトシフトはスクランブラーアイコンの派生モデルで、2021年に発売されました。

基本的な性能はスクランブラーアイコンと同じで803cc空冷L型2気筒エンジンを搭載しており、2021年モデルからはABSやLEDのウインカーも標準採用としています。

スクランブラーアイコンと大きく違うところはナイトシフトの名前の通り、夜に映えるデザインにお色直しされたこと。

本記事ではネオクラシックとスクランブラーは違う方向のデザインとして区別していていましたが、スクランブラーナイトシフトだけはネオクラシックすぎるデザインとなっているため、番外編として紹介しました。

ドカティファンでネオクラシック好きな人にはおすすめの一台です。

まとめ:ネオクラシックバイクはファッション性と高性能の良いとこ取り

今回はネオクラシックバイクの選び方や排気量別のおすすめ車種を紹介してきました。

ネオクラシックバイクはファッション性と高性能を両方同時に楽しめるのが最大の魅力です。

気になるバイクがあれば、ぜひ直接バイクショップに足を運んでみてくださいね。

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【この記事を書いたライター】よしのパパ

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