「Bobber, Best for Urban Fun Ride!」
市街地走行の楽しさを追求したボバースタイルのクルーザーBOLTは、2013年にヤマハから発売されました。
今回の記事ではハーレーユーザーすら唸らせる、BOLTの魅力を解説していきます。
この記事を読み終わったころには、ハーレーがほしかった人もBOLTが買いたくなっているかもしれませんよ。
中古相場や歴史や評判なども紹介していきますので、ぜひ最後までご覧ください。
BOLTとは?
BOLTはヤマハが2013年から販売しているボバースタイルのクルーザーで、海外向けのXVS950Aをベースに開発されました。
XVS950Aはハンドリングが良好なクルーザーでしたが、BOLTはより細身になりコーナリング性能にさらに磨きが掛かりました。
ハーレーダビッドソンユーザーからも「メリハリのあるハンドリングが秀逸だ」と評価が高いモデルです。
またクルーザーとしては燃費もWMTCモード値で21.2kmと良好で、足つきも良く軽量なので女性でも乗りやすい設計になっています。
ここからは、「優れたデザイン」「魅惑のハンドリング」「総合的な魅力」の3つの切り口で、ハーレーにも負けないBOLTの魅力を解説していきます。
究極のボバースタイルで完成されたデザイン
ボバーとは「ダートトラックレース」をルーツとしたアメリカンスタイルの一つで、代表車種はハーレーダビッドソンのXL1200Xフォーティエイトです。
▲2020年式XL1200Xフォーティエイト
「ダートトラックレース」とは不整地で構成されたトラックを周回する競技で、モトクロスのようにジャンプしたりはしません。
ダート版のオートレースのようなものだと考えればわかりやすいはずです▼ 引用元:https://www.tandem-style.com/news/104096/
- バーハンドル
- ショートフェンダー
- リジッドフレーム風デザイン
- ダート対応タイヤ
上記と合わせて軽量化のためにパーツを最小限まで減らしているのと、少し土のにおいがするのがボバースタイルの特徴です。
ベースとなったXVS950Aからはシルエットが全く変わっていて、BOLTはボバースタイルのお手本のような設計になっています。
▲2012年式XVS950A
▲2014年式BOLT
また細身な車体がエンジンの存在感を強調しているところも、デザイン面で優れてるポイントですね▼
さらに2017年からはフランジレス燃料タンクを採用しました▼
フランジレスとは金属の合わせ面を内側に折り畳んで溶接する技術のことで、このようなコストを掛けた細かいこだわりもボバースタイルを引き立てています。
ハーレーユーザーから評価されたハンドリング
BOLTはハーレーダビッドソンオーナーからの評価が高く、メリハリのあるハンドリングが特に評判です▼ Yamaha Star Bolt vs Harley Davidson 883 Comparison
クルーザーとしては異例なほど細めなフロント周りの設定と深いバンク角が、ハーレーとは違う軽快なハンドリングを実現しています▼ 引用元:https://lrnc.cc/_ct/16859630
またステップの位置をミッドコントロールとしたことで、ライダーの体重がフロントタイヤにしっかり乗る設計もハンドリングをスポーティーにしています▼
ミッドコントロールとは通常のクルーザーとは違い、ひざの真下にステップを設置していることを表します。
「クルーザーはソファーにドカッと座った姿勢のまま、荒野の直線をただまっすぐ走るもの」
このようなイメージを持っている人は、BOLTに乗ったら軽快なハンドリングに驚くはずですよ。
総合力が高くて弱点がないクルーザー
BOLTは工業製品としての信頼性も高く、全方位に隙がないモデルになっています。
- 低燃費性(WMTCモード値で21.2km/l)
- 日本車の信頼性
- コスパの高さ(新車で約100万円)
- 細身で女性にも乗りやすい足つきの良さ
- クルーザーとしては軽量
- トルク感のあるエンジン
- 魅惑のエンジンサウンド
上記の中で特に強調したいのは足つきの良さとエンジンサウンドです。
カタログのシート高が低くてもシートの幅が広くて足つきが悪いクルーザーがありますがBOLTは別。
▲ライダーの身長は170cm 引用元:https://motor-fan.jp/bikes/article/45606/
また聞けばわかってもらえるはずですが、エンジンサウンドは上質に調律されています。音を体感するには生で聴くのが一番ですが、まずは下記の動画を参考にしてください。
デザインが魅力的だったりスポーティなハンドリングなだけのバイクはほかにもあります。
BOLTはわかりやすい魅力以外にも全方位に優れた特徴を兼ね備えているので、最も弱点のないクルーザーだといって良いのではないでしょうか。
BOLTの新車価格とスペック
(スペックは2023年式BOLT R-SPECのもの)
型式 | 2BL-VN09J |
---|---|
メーカー希望小売価格(税込) | 1,045,000 |
カラー | グレーイッシュブルーメタリック4 |
全長(mm) | 2290 |
全幅(mm) | 830 |
全高(mm) | 1120 |
シート高(mm) | 690 |
車両重量(kg) | 252 |
総排気量(cc) | 941 |
最高出力 | 54PS/5,500rpm |
最大トルク | 8.2kgf・m/3,000rpm |
エンジン形式 | 空冷・4ストローク・V型2気筒・SOHC |
燃費 | 30.7km/l(60km走行時)、21.2km/l(WMTCモード値) |
燃料供給方式 | フューエルインジェクション |
燃料タンク容量(L) | 13 |
BOLTの中古相場
ここからはBOLTの中古相場についてお話していきます。
BOLTの中古相場は、2022年2月の80万円から2023年3月は83.2万円と約2.8万円アップしました。
1年ほど前から比べると中古価格は上がってますが、直近の2023年2月と比較すると5万円ほど下落しています。
今後の動きはまだ予測できませんが、半導体不足での新車供給不足も解消されてきているので、相場が大幅に上がる可能性は低いでしょう。
BOLTのカスタム
引用元:https://minkara.carview.co.jp/userid/1993522/car/2557393/4705712/note.aspx
ここからはBOLTのオススメなカスタマイズを紹介していきます。
ノーマルのBOLTは完成されたスタイリングなので、デザインをカスタムすべきところはほぼ見当たりません。
そのためツーリング性能アップを狙ったサイドバッグ追加と、エンジンサウンドをさらに魅力的にするマフラー交換がおすすめです。
BOLTの代表的なカスタム事例
サイドバッグが付くと一気にカスタム感が増すので、費用対効果が高いカスタマイズです。
デザインの良さが売りのBOLTは、ファッション的にカスタムを楽しむのが王道だといえます。
BOLTの代表的なカスタムパーツ
ここからはパーツごとにおすすめのカスタムパーツを紹介していきます。
今回紹介するのは、
- スリップオンマフラー
- サイドバッグサポート
- サイドバッグ
の3点です。
KIJIMA製スリップオンマフラー[希望小売価格93,500円(税込)]
引用元:https://www.tk-kijima.co.jp/
バイクパーツで有名なキジマのBOLT専用スリップオンマフラーです。
まずはカスタム定番のマフラーから交換するのはいかがですか?
引用元:https://www.tk-kijima.co.jp/
アイドリング時には心地良いサウンドを響かせ、全領域で走りを演出します▼
サイレンサーボディはセミグロスブラックで、アルミ削り出しのエンドピースはポリッシュ仕上げとコントラストの2タイプから選べます▼ 引用元:https://www.tk-kijima.co.jp/
- 近接排気騒音:91dB
- 加速走行騒音:75dB
- H22年度騒音規制対応&新排ガス規制クリア
- JMCA認定
規制対応マフラーなので取り付けたあとも安心してライディングを楽しめる製品です。
実売価格では定価から15%程度値引きして購入できそうなので、気になった人はチェックしてみてください。
DAYTONA製サドルバッグサポート[希望小売価格11,000円(税込)]
引用元:https://www.daytona.co.jp/
BOLT/R-SPEC/C-SPEC用のスチール製ブラック塗装仕上げサイドバッグサポートです。
左側にのみ使える設計になっています。
引用元:https://www.daytona.co.jp/
サドルバッグのタイヤ巻き込みを防止するためのサポートで、リアサスペンションにも接触しにくい構造になっているのが特徴です。
なお純正ヘルメットホルダーが併用できなくなるので注意してください。
DEGNER製サイドバッグNB-100[希望小売価格16,200円(税込)]
- 品番:NB-100
- 素材:PVC(合成皮革)/ナイロン
- サイズ:H33×W42×D16(cm)
- 容量:17L
- 付属品:レインカバー・バッグガード・取付ベルト×2本
バッグ関係で有名なデグナーの大容量サイドバッグです。
先ほど紹介したデイトナ製サイドバッグサポートと組み合わせて使うのがおすすめですよ。
BLACK,BLACK-RED,BROWNの3色展開で、お好みのカラーを選択できます▼ 引用元:https://www.degner-online.com/view/item/000000001593
バッグの裏側に傷つき防止のボードを取り付けてあり、細かい所にも気が利く設計になっています▼ 引用元:https://www.degner-online.com/view/item/000000001593
取り付けは、ステーのベルトを通す穴を使ってください▼ 引用元:https://www.degner.co.jp/%E3%83%A4%E3%83%9E%E3%83%8Fbolt%E3%81%AB%E3%82%B5%E3%82%A4%E3%83%89%E3%83%90%E3%83%83%E3%82%B0%EF%BC%81-4%E6%9C%886%E6%97%A5/
サイドバッグが付いているとクルーザーは一気にカスタム感が高まるので、ツーリングでの実用性アップと合わせてぜひ採用してみてくださいね▼ 引用元:https://www.degner.co.jp/%E3%83%A4%E3%83%9E%E3%83%8Fbolt%E3%81%AB%E3%82%B5%E3%82%A4%E3%83%89%E3%83%90%E3%83%83%E3%82%B0%EF%BC%81-4%E6%9C%886%E6%97%A5/
BOLTの歴史
ここからはBOLTの進化の歴史を解説していきます。
スタンダードのBOLT以外にも、
- BOLTのベースとなったXVS950A
- BOLTの追加グレードのR-SPECとC-SPEC
- BOLTの派生モデルのSCR950
などBOLTに関係するモデルは網羅的に解説していきますので、ぜひ最後まで読んでください。
2009年 XVS950A[BOLT前身のミドルクルーザー]
BOLTのベースとなったXVS950Aは、海外向けクルーザーとして2009年に登場しました。
流線型デザインが魅惑的なミドルクルーザーで、基本的な設計はクルーザーとしてスタンダードなものになっています。
- リジット風のリンク式モノサス
- ステップボード付きフォアコントロール
- ロー&ロングで魅惑的な流線形シルエット
- タンクの上についたメーター
上記以外に目立つ特徴としては、フロント周りの設計がハンドリング重視に設定されていることです。
一般的なクルーザーより細いフロントタイヤを採用し、軽快なハンドリングを実現しています。
BOLTはXVS950Aより細身軽量にし、さらにハンドリングに磨きをかけたボバースタイルのクルーザーとして2013年に登場するのです。
なおアメリカンバイクをもっと知りたい人は、別記事で詳しく解説しています。
2013年 BOLT[ハンドリング重視のデザイナーズクルーザー]
XVS950Aをベースにボバースタイルクルーザーとして、スリム&コンパクトになったBOLTは2013年に発売されました。 BOLTが重視したのは「気軽に乗れること」で、実現のために軽量で細身に設計されています。
エンジンはXVS950Aと基本的に共通ですが、クルーザーとしてはまるで対極なキャラクターです。
普通のクルーザーは「ソファーにどかっと座ったようなスタイル」で、足は前に投げ出す位置にステップがあります▼
対してBOLTは膝の真下にステップが設置されています▼
これによりコントロール性に優れた軽快なハンドリングを実現できるのです。
またクルーザーはカタログ上はシート高が低くてもシートの幅が広いために、意外と足つきが悪いモデルがあります。しかしBOLTは別で、タンクとリア周りを細く全体を軽量に設計されています。
クルーザーは足を前に投げ出してワイルドに、悪くいえば適当に運転するのが基本です。しかしBOLTは積極的にバイクを操作するのが楽しい味付けになっているのです。
クルーザーには珍しく傾いてるときが一番写真映えするのが、ハンドリングが優れている証拠といえますね。
2014年 BOLT R-SPEC[足回り強化のスポーツスタンダード]
BOLT R-SPECは足回りを強化して性能を高めたスポーツモデルで、2014年に追加されました。 バックスキン調シート▼
リザーブタンク付きリアサス▼
切削ホイール▼
などがスタンダードからの変更点です。
BOLTはノーマルも軽快なハンドリングですが、さらに爽快感を増したモデルが好きな人はR-SPECをチョイスするのがおすすめです。
売り上げも堅実だったためスタンダードグレードが廃止になった2023年3月現在は、R-SPECが唯一のラインナップになっています。
別の見方をすれば「R-SPECはBOLTのスタンダード」といって良いのではないでしょうか。
2015年 BOLT C-SPEC[カフェレーサースタイルBOLT]
BOLT C-SPECはポジションを変更して車高をアップさせたカフェレーサーモデルで、2015年に追加されました。
ノーマルからの変更点は下記の通りです。
- バックステップ
- クリップオンハンドル
- シート形状変更
- フォークブーツ採用
- サスペンションストローク量アップ
2010年前後から世界中で流行っているネオクラシックブームの勢いもあり、カフェレーサーは未だに人気があるカスタムジャンルだといえます。
惜しくも2016年に廃盤になってしまいましたが、C-SPECは今からでもおすすめしたいスタイリッシュなデザインのモデルです。
2017年 BOLT[ABS標準化&フランジレスタンク採用]
2017年からABS搭載モデルのみの設定になりました。
またベースグレードのみスポークホイール化したことで、R-SPECとの差別化を図っています。
今回の進化の内容は次の通りです。
- ABS標準装備
- フランジレス燃料タンク
- タンク容量が1L増加
- スタンダードグレードのみスポークホイール化
中でもポイントはフランジレスの燃料タンクです。
フランジレスとは金属の合わせ面を内側に折り畳んで溶接する技術のこと。
フランジレスで燃料タンクを作ると外から溶接跡が見えないため、細部まで美しいデザインを追求できます▼
「あまり見えない細部にもこだわる」ところがデザイン性が高いBOLTならではの進化だといえますね。
2017年 SCR950[日常を冒険に変えるスクランブラー]
SCR950はBOLTをベースモデルにしたレトロスクランブラーとして、2017年に発売されました。
スクランブラーとはオフロード専用バイクがなかった1960年代に、オンロードバイクを改造して作った不整地走行を可能にするマシンのことを指します。
しかし現代ではネオクラシックのジャンルの一つとしての意味合いの方が強くなっています。
SCR950は一見するとBOLTのお色直しをしただけに見えますが、多くの仕様が変更されました。
- 独自設計のリアフレーム
- 長くフラットなシート
- 幅広のバーハンドル
- 17インチリアタイヤ
- ゼッケンプレート
- サスペンション調整
モデルチェンジやカラー変更は受けず2019年に生産が終了しましたが、シックなスポーツクルーザー寄りのスクランブラーとしてデザインが気になった人にはおすすめしたい一台です。
なおスクランブラーについてもっと知りたい人は、別記事で詳しく解説しています。
2020年 BOLT R-SPEC[R-SPECがBOLTの正解]
モデルチェンジといえるような変更点はありませんが、2020年モデルからヘッドライト内にポジションランプが追加されました▼
またスポークホイールのスタンダードグレードが2020年モデルを最後に廃止になり、以降は2023年3月現在までR-SPECのみの設定となっています。
BOLTはデビュー当時からハンドリングに優れたスポーティなクルーザーとして評価されていました。
なので最後まで設定されているのがスポーツグレードのR-SPECなのは、実にBOLTらしいといって良いのではないでしょうか。
多くのクルーザーを乗り継いできたベテランライダーにこそオススメしたい一台ですね。
ハーレーファンはぜひ一度BOLT R-SPECに乗ってみてください。
歴代モデルでおすすめなのはBOLT R-SPEC
歴代モデルで最もおすすめなのはR-SPECとなります。
スポーティなハンドリングが売りなBOLTをより深く楽しめるグレードで、市場からの評価も一番高かったのがおすすめな理由です。
ABSが付いている年式が一押しで、それ以外は好みのカラーで選べば問題ありません。
しかしクルーザーは雰囲気やデザインを楽しむバイクジャンルなので、見た目が気に入ればどのモデルを選んでも正解だといえます。
派生モデルのSCR950▼
C-SPEC▼
2017年からスポークホイールになったスタンダードグレード▼
気になったモデルがあれば、バイク屋に行って実際の車両を生で確認してください。
画像で見るよりもはるかに魅力的に感じられるはずですよ。
乗り換え時には今のバイクを高く売るのも重要
今回はヤマハ BOLTについて、中古相場や歴史、ユーザーの評判をお伝えしました。
乗り換えを検討してる方は是非参考にしてみて下さい。
ちなみに乗り換えをする際は、今のバイクをいかに高く売るかも重要ですよね?
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バイクは基本的に保管してるだけでも価格が下がって行くので、一番高く売れる今のタイミングを逃さないようにしましょう。
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