「扱いやすくてかっこいいのにオンもオフも楽しめるバイクがほしい」
そんなよくばりな人におすすめできるバイクジャンルが「スクランブラー」です。
結論、デザイン・所有欲・オンオフ両立・ツーリング性能、すべてを満足したい人にはスクランブラーが一押し。
この記事では世界のスクランブラーバイクの魅力やおすすめ車種を解説していきます。
バイクの購入や乗り換えを考えてる方はぜひ参考にしてください。
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スクランブラーとはオン・オフ両立のハイブリッドバイク
スクランブラーはオンロードバイクをベースにオフロードでも走れるように、装備がオン・オフのハイブリッド仕様になっています。
オンロードがベースなので街乗りもツーリングも快適にこなせる上に、自然豊かな場所や山岳地帯も走れるのが大きな魅力。
また2010年前後からの第二次キャンプブームが追い風となって、アウトドア好きなライダーから特に支持を得ています。
さらに世界的にネオクラシック、ネオレトロブームで再注目されているスタイルでもあります。
ここからはスクランブラーの
- 車両的な特徴や語源
- 誕生から世界に広がったきっかけ
- オフロードやアドベンチャーとの違い
などを解説していきます。
車両的な特徴と語源
車両的な特徴は下記のとおりです。
- サイドアップマフラー
- 長めの足回り
- 高い最低地上高
- スリムなデザイン
- フラットなシート
- ピックアップに優れたエンジン
- 幅広いハンドルバー
- ストリートタイヤ
- レトロなデザイン
これらの特徴からスクランブラーは多様な用途に対応できるのです。つまり荒れた路面でも乗り心地が良く、高速走行も可能なオールラウンダーがスクランブラーの持ち味です。
語源は「緊急発進」と「這い回る」から
「Scramble」には「緊急発進」という意味があります。
昔はモトクロスレースをスクランブルレースと呼んでいました。
数十名のライダーが横一列で一斉にスタートする様子が、スクランブル(緊急発進)に似ていることに由来します。
また「Scramble」は「這い上がる」「這い回る」といった意味も含むことから、未舗装路をも駆け抜ける高い機動性を持つバイクという意味でも名付けられました。
モトクロスレースから生まれて映画『大脱走』で世界へ
1950~1960年代にかけて作られた「スクランブルレースに参加するために改造されたストリート用のバイク」が、スクランブラーの発祥です。
当時はオフロード専用のバイクがなかったため、既存のバイクの無駄な装備を外して改造されたマシンがレースで使われました。
当時ベース車両としてメジャーだったのは、下記のアメリカやイギリス製バイクです。
- ハーレーダビッドソン・スポーツスター
- トライアンフ・TR5やTR6
- BSA
- ノートン
▲1951年式トライアンフTR5 引用元:https://customfront.jp/custombike/custom095/
ベース車両からエンジンやサスペンションが強化され、高速走行や飛び跳ねるようなジャンプも可能なバイクに改造されました。
その後1960年代以降は各メーカーもオフロードに力を入れ始め、スクランブラーはモトクロッサーへ進化していきます。
映画『大脱走』がスクランブラーを世界に広めた
1963年公開の『大脱走』でスティーブ・マックイーンが演じた主人公が鉄条網を飛び越えようとするシーンが、スクランブラーを世界に広く知らしめました▼ 引用元:https://minkara.carview.co.jp/userid/3152212/blog/43765967/
このシーンで使用されたのはトライアンフTR6のスクランブラーカスタムマシンです。
下記の動画の6:04のシーンは、世界の度肝を抜きました。
当時の映画の力は絶大だったので、スクランブラーのイメージは世界中に浸透しました。
「バイクってあんなにジャンプできるんだ!」
「自分もいつかやってみたい」
とあこがれた人も多かったのではないでしょうか。
オフロートやアドベンチャーとの違い
スクランブラーと似たバイクジャンルに「アドベンチャー」や「オフロード」があります。 見た目が似ていてもキャラクターがかなり違うので、それぞれの違いをまとめます。
【スクランブラー】 引用元:https://harleys.jp/scrambler/
オンロードバイクをベースにオフロードもカバーする設計で、荒れた路面でも走行可能です。
- 車体が比較的小さめ
- 操作性が高い
- パワフルなエンジンを搭載
- 市街地での走行が得意
スピード感があり小回りができるのがメリットです。
【アドベンチャー】 引用元:https://lepio-magazine.com/all/bmw-adventure/
長距離旅行に適したバイクで、乗り心地が快適で車体が重く大きいのが特徴です。また二人乗りは大得意なところもポイント。
アップライトな乗車姿勢に防風効果の高いカウルやウインドスクリーンを組み合わせ、道を選ばずにツーリングを楽しめます。
身長が高い人でも乗りやすいので、体格が大柄なヨーロッパではメジャーになっています。
大きなタンク容量を持ち燃料の補給が少なくて済むかわりに、軽快感は低めでオフロード性能もそこそこなのが特徴です。
【オフロード】 引用元:https://forride.jp/motorcycle/offroad-choice
不整地走行のためにサスペンションやタイヤ、エンジンなどが最適化されています。
高い地上高とブロックタイヤが特徴で、主に荒れた山道や砂漠などオフロードでの走行が得意です。
街中の使い勝手も良好で、荷物を載せない短距離の移動は得意分野です。
その反面タンク容量が小さく、車体が細身すぎて直進安定性が低めになっています。
軽快さとオフロードに全振りしていて、ツーリング性能などバイクの懐の広さでは弱点の方が目立ちます。
まとめると「スクランブラーが最も優等生的な性能」で、高速道路の長距離走行以外ではほぼ弱点なしなのです。
そのため現在はスクランブラー人気が高まってきています。
近年で最も話題が豊富なバイクジャンル
引用元:https://www.bikebros.co.jp/vb/sports/sphoto/spt-20230106/
2022年のEICMA(ミラノモーターサイクルショー)で、ホンダは「CL500」を発表しました。
「レブル500」をベースにアップタイプのマフラーを装備し、フロントフォークに蛇腹のフォークブーツを採用するなど「まさにこれぞスクランブラー」なデザインです。
日本市場では「レブル250」がヒットしていて「CL250」も登場間近だとアナウンスされています。発表されているスタイリングを見ただけでも、ヒットの予感を感じますね。
さらに世界最古のバイクメーカーであるロイヤルエンフィールドからも、スクランブラーバイクが発売されました。
ロイヤルエンフィールド公式:https://www.royalenfield.com/in/en/home/
ロイヤルエンフィールドとは世界で最も古いオートバイブランドの一つであり、イギリス発祥のメーカーです。
創業120年以上の歴史を持ち、多くの魅力的なクラシックバイクを販売している老舗メーカーです。
ネオクラシックブームの後押しもあり、各メーカーからたくさんのスクランブラーが発売されてます。今後はさらに勢いを強めてブームが加速していくことが予想されます。
世界各国から多くのニューモデルが投入されているスクランブラーは、「今一番ホットなバイクジャンル」だといって良いのではないでしょうか。
スクランブラー人気が高まっている理由はネオクラブームと気軽さ
スクランブラーが流行っている理由は、デザイン面と性能面の2つの側面があります。
- [デザイン面の理由]:現代は世界的なネオクラシックブーム
- [性能面の理由]:スクランブラーは気軽に乗れてカスタムとの相性が良い
ネオクラシックの人気ジャンル
現在のスクランブラーは2000年代後半から始まったネオクラシック文化で生まれ、世界中で評価が高いバイクジャンルになっています。
ネオクラシックバイクとは、古いバイクのデザインやスタイルを現代的な技術で再現したバイクのこと。 日本ではカワサキのZ900RSがメジャーなネオクラシックバイクです▼
ネオクラシックが人気の理由は「少しレトロなデザインを楽しみつつ、中身が最新装備のバイクを選びたい」というのが世界中のライダーの好みだからです。
各メーカーからはカフェレーサーやボバースタイルなどカスタムジャンルの新車が多く登場し、中でもスクランブラーが注目を集めています。
特にドゥカティやトライアンフなどヨーロッパのメーカーから「スクランブラースタイル」のバイクが多くラインナップされています。
ネオクラシック人気の勢いが、そのままスクランブラー人気になっているのですね。
ネオクラシックバイクについてもっと知りたい人は、別記事で詳しく解説しています。
アドベンチャーより気軽
性能面での人気の理由は、アドベンチャーより気軽にバイクを楽しめることです。
アドベンチャーバイクは、実際に乗ってみると下記のような感想を抱く人が多くいるのではないでしょうか。
「かっこいいんだけれど、乗ってみると大きすぎて手にあまる」
「アドベンチャーの性能を犠牲にしないまま、もう少し気軽に使えるバイクがほしい」
こう感じたライダーたちには、スクランブラーの特徴がぴったりハマるのです。
カスタムとの相性が抜群
スクランブラーはカフェレーサーと並んで、カスタムバイクの分野で人気があります。
スクランブラーは使用用途が広いバイクなので、カスタムしても性能のバランスが崩れにくいこともメリットです。
「ベース車両からカスタムして自分だけのスクランブラーを作ってもよし」
「メーカー純正のスクランブラーをさらに自分流にカスタムしてもよし」
自分だけの個性的な一台をカスタムで作り上げていく楽しさは、やったことがある人にはわかってもらえるはずです。
つまり「かっこよく、何でも使えて、どんなところでも行けるのに、取り回しが楽でカスタムし甲斐がある」のがスクランブラーの魅力なのです。
おすすめのスクランブラーバイク10選
ここから一押しのスクランブラーバイク10車種を紹介していきます。 スペックは可能な限り新しいモデルのものを記載しています。
SCRAMBLER 1200/TRIUMPH【元祖スクランブラーのフラッグシップ】
(スペックは2023年式Scrambler 1200 XCのもの)
メーカー希望小売価格(税込) | 2,002,000円 |
---|---|
カラー | カーニバルレッド/ジェットブラック |
全長(mm) | 2285 |
全幅(mm) | 840 |
全高(mm) | 1200 |
シート高(mm) | 840 |
車両重量(kg) | 231 |
総排気量(cc) | 1197 |
最高出力 | 90PS/7,250rpm |
最大トルク | 110N・m/4,500rpm |
エンジン形式 | 水冷・4ストローク・並列2気筒・SOHC |
燃料供給方式 | フューエルインジェクション |
燃料タンク容量 (L) | 16 |
スクランブラー1200はオフロードでもストリートでも高いパフォーマンスを発揮するモダンなデザインで、2018年に発表されました。
- ストロークの長いサスペンション
- 前輪21インチ
- 後輪17インチ
このように本格的なオフロードモデルにも引けを取らない足まわりを持っています。
90度位相のクランクシャフトによる不等間隔爆発の1197ccエンジンで、Vツインエンジンのようなダッシュ感を楽しめます。
2021年モデルでは欧州排出ガス規制ユーロ5にも対応しました。
Scrambler1200には、
- 標準モデルの「XC」と「XE」
- 限定モデルの「Gold Line Edition」と「Steve McQueen Edition」
の4つのモデルがあります。
[XC]:ベースグレード▼
[XE]:各装備がアップグレードされた上級グレード▼
- コーナリングABS
- コーナリングトラクションコントロール
- 6つのライディングモード
- フロントフォーク変更
- 前後サスペンションのストロークアップ
- スイングアーム延長
- XCよりハードなオフロード走行に対応した造り
[Gold Line Edition]:凝ったペイントの特別カラー▼
- ハンドペイントのゴールドラインを施した鮮やかな3色カラーの特別限定車モデル
▲Gold Lineの文字が特別感を引き立てています。 引用元:https://www.sunandfunmotorsports.com/Motorcycles-Triumph-Scrambler-1200-XC-Gold-Line-2022-Iowa-City-IA-799478fe-e3ed-4e4a-9820-ae760112103d
[Steve McQueen Edition]:「大脱走」の俳優スティーブ・マックイーンを讃える特別仕様車▼
- ベースはXEグレード
- ペルシャン・グリーンの塗装
- アルミ製アップフェンダー
- ステンレス製エンジンガード
- アルミ製ラジエターガード
- 燃料タンクとハンドルバークランプにSteve McQueenのロゴ
- トライアンフCEOのニック・ブロアーとスティーブ・マックイーンの息子チャド・マックイーンの署名入り証明書も付属
SCRAMBLER 900/TRIUMPH【最も伝統的なスクランブラー】
(スペックは2023年式Scrambler900のもの)
メーカー希望小売価格 | 1,365,000円 |
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カラー | カーニバルレッド/ジェットブラック |
全長(mm) | 2125 |
全幅(mm) | 835 |
全高(mm) | 1180 |
シート高(mm) | 790 |
車両重量(kg) | 223 |
総排気量(cc) | 899 |
最高出力 | 65PS/7,250rpm |
最大トルク | 80N・m/3,250rpm |
エンジン形式 | 水冷・4ストローク・並列2気筒・SOHC |
燃料供給方式 | フューエルインジェクション |
燃料タンク容量 (L) | 12 |
水冷化されたボンネビルシリーズのエンジンを使ったスクランブラーが、2017年に発売されました。
▲2017年 Street Scrambler
トライアンフには2006年から空冷エンジンのスクランブラーがラインナップされていましたが、899cc水冷エンジンに進化した新世代マシンとして設計されています。
ストリートツインと同じエンジンをベースにしていますが、最大トルクをより低い2850回転で発生するように調整してあります。
▲2016年 ストリートツイン
エンジンをそのまま使わずにキャラクターに合わせてちゃんと調整しているところに好感が持てますね。 また最新機種らしくトラクションコントロールやABSを備えています。
ちなみに年式によって「Scrambler900」や「Street Scrambler」に車種名が変わりますが、系譜的には同じモデルだと思って問題有りません。
2019年モデルからエンジン出力が10馬力向上し、ライドモードが「ロード」と「レイン」の2つから選択できるようになりました。
シート下にはUSBポートとイモビライザーも装備されています。
スクランブラー1200シリーズも魅力ですが、トライアンフらしいスクランブラーを体現しているのはスクランブラー900です。
大脱走で使われたマシンTR6に近いのは、1200より900の方ですからね。
また2021年式にはStreet Scrambler Sandstorm Limited Editionという世界で775台限定のモデルもあります▼
- フロントフェンダーがアップタイプ
- ヘッドライトには破損防止のグリルが装備
- エンジン下部にはアルミ製のサンプガード
- 燃料タンクにラバー製のニーパッド
もし出会うことができたらぜひチェックしてみてください。
Scrambler(803cc)/Ducati【多様なスタイルのスタンダードスクランブラー】
(スペックは2023年式Scrambler Iconのもの)
メーカー希望小売価格(税込) | 1,278,000円 |
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カラー | ドゥカティイエロー |
シート高(mm) | 795 |
車両重量(kg) | 185 |
総排気量(cc) | 803 |
最高出力 | 73PS/8,250rpm |
最大トルク | 65.2N・m/7,000rpm |
エンジン形式 | 空冷・4ストローク・L型2気筒 |
燃料供給方式 | フューエルインジェクション |
燃料タンク容量 (L) | 13.5 |
2024年現在、最もスクランブラーのラインナップが充実しているのはドゥカティです。
数多くのグレードがありエンジンは803ccと1079ccがありますが、公式サイトでは全モデルを同列に売り出されています。
本記事では排気量で区別して、さらに各個別グレードを紹介していきます。
「ドゥカティスクランブラー」というニューラインが2014年に発表され、2015年モデルから販売が開始されました。
モンスター796用の空冷Lツインエンジンを専用のトレリスフレームに搭載していて「ドゥカティスクランブラー」はブランドとしてほかの車種と区別されています。
「Next Gen Freedom(次世代の自由)」のコンセプトで設計されていて、自由を感じさせる操作性やスタイリングが特徴。
803ccのスクランブラーラインナップには下記の6つのモデルがあります。
[Icon]:シンプルなベースグレード▼
[Icon Dark]:シックなマットブラック塗装▼
[Full Throttle]:カフェレーサースタイル▼
[Nightshift]:フラットハンドルと低めのシート高の二人乗り仕様▼
[Urban Motard]:短いテールで都市部の使用に特化▼
[Desert Sled]:サスペンションやタイヤを変更しオフロード走行に特化▼
ここまで多様なラインナップを揃えてしまうところが、ヨーロッパのスクランブラー人気の高さを感じさせます。
「メーカー側で全部のカスタムを提案するので、ユーザーはカスタムなんかしないで良い」という執念すら感じますね。
Scrambler1100/Ducati【イタリアンスクランブラーのフラッグシップ】
(スペックは2023年式Scrambler 1100 Dark PROのもの)
メーカー希望小売価格(税込) | 1,683,000円 |
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カラー | ダークステルス |
全長(mm) | 2190 |
全幅(mm) | 895 |
全高(mm) | 1330 |
シート高(mm) | 810 |
車両重量(kg) | 206 |
総排気量(cc) | 1079 |
最高出力 | 88PS/7,500rpm |
最大トルク | 9.0kgf・m/4,750rpm |
エンジン形式 | 空冷・4ストローク・L型2気筒 |
燃料供給方式 | フューエルインジェクション |
燃料タンク容量 (L) | 15 |
2018年にドゥカティのスクランブラーファミリーにスクランブラー1100が追加されました。
かつてモンスター1100系に搭載されていた1078ccの空冷Lツインエンジンが採用され、IMUを用いたトラクションコントロールやコーナリングABSも装備されています。
ハイパワーが売りのスクランブラー1100にも派生グレードが多く設定されています。
[Dark]:「ダークステルスカラー」が特徴のベースグレード▼
[Tribute]:ドゥカティが空冷2気筒エンジン採用から50周年を記念したモデル▼
[Sport]:前後サスペンションにオーリンズ製を採用したスポーツモデル▼
- フロントフォークはフルアジャスタブル
- リアはプリロードとリバウンド調整可能なモノショック
- ハンドル位置はDarkよりも低く設定
[Special]:高精度に加工された金属パーツが奢られた特別モデル▼
- クローム仕上げのエキゾーストパイプ
- ヘアライン加工されたスイングアーム
- アルミ製のフェンダー
また各グレードは車名の最後に「PRO」が付くと、サスペンションのグレードアップやハンドル、ミラーなどが高級品になります。
Scrambler SIXTY2/Ducati【中型免許で楽しめるデザイナーズスクランブラー】
(スペックは2020年式のもの)
メーカー希望小売価格 | 836,364円 |
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カラー | オーシャン・グレイ |
全長(mm) | 2150 |
全幅(mm) | 850 |
全高(mm) | 1165 |
シート高(mm) | 770 |
車両重量(kg) | 183 |
総排気量(cc) | 399 |
最高出力 | 40PS/8,750rpm |
最大トルク | 3.5kgf・m/8,000rpm |
エンジン形式 | 空冷・4ストローク・L型2気筒 |
燃料供給方式 | フューエルインジェクション |
燃料タンク容量 (L) | 14 |
1962年に発売された初代スクランブラーを現代版に復活させたモデル、スクランブラーsixty2は2016年に発売されました。
- ポップなカラーのティアドロップタンク
- ボリューミーなシート
- キャストホイール
- スリムなリアタイヤ幅(160mm)
- クラシックなデザイン
- 空冷L型2気筒399ccエンジン
- 普通二輪免許で運転が可能
などが主な特徴です。
単なる803ccからの縮小版ではなく、燃料タンクやフロントフェンダーは贅沢にも専用設計。
大型クラスばかりが目立つスクランブラーの中で、唯一中型クラスマシンです。
2024年現在すでに生産終了していますが、ほしい人は新車在庫か程度の良い中古を探してみてください。
R nineT Scrambler/BMW【アドベンチャー王者の新提案】
(スペックは2021年式のもの)
メーカー希望小売価格(税込) | 2,027,000円 |
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カラー | グラニットグレー/メタリックマット |
全長(mm) | 2175 |
全幅(mm) | 865 |
全高(mm) | 1330 |
シート高(mm) | 820 |
車両重量(kg) | 223 |
総排気量(cc) | 1169 |
最高出力 | 109PS/7,250rpm |
最大トルク | 116N・m/6,000rpm |
エンジン形式 | 空・油冷・4ストローク・水平対向2気筒・DOHC |
燃料供給方式 | フューエルインジェクション |
燃料タンク容量 (L) | 17 |
R nineTスクランブラーは、2016年10月に発売されたR nineTのバリエーションモデルです。
ベースのR nineT自体がネオクラシック文化で生まれたモデルなので、カスタムモデルのR nineTスクランブラーも専用設計のようなパッケージングに仕上がっています。
2023年式BMW R nineT 100Years▼
R nineTシリーズと同じく空油冷水平対向DOHC2気筒エンジンを搭載しており、最高出力と6速のギア比は同じです。
ベースのR nineTとの主な違いは下記の通り。
- アップマウントされたサイレンサー
- フロントタイヤサイズを19インチに大径化
- 前後キャストホイール
- 前後サスペンション調整
- 燃料タンク
- キャスター角変更
BMWといえば「アドベンチャーモデルのGS」が有名ですが、R nineTが発売されてからはネオクラシックにも力を入れています。
スクランブラーも人気で鉄板モデルになったので、さらに派生モデルを追加することも予想されますね。
BMWは最もネオクラとカスタムが熱いヨーロッパのメーカーなので今後も目が離せません。
なおGSについてもっと詳しく知りたい人は下記を参考にしてください。
CL250/500/Honda【スクランブラーバイクの価格破壊】
(スペックは2023年式CL500のプレスリリースのもの)
カラー | マットローレルグリーンメタリック |
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全長(mm) | 2175 |
全幅(mm) | 831 |
全高(mm) | 1135 |
シート高(mm) | 790 |
車両重量(kg) | 192 |
総排気量(cc) | 471 |
最高出力 | 34.3kW/8,500rpm |
最大トルク | 43.4N・m/6,250rpm |
エンジン形式 | 水冷・4ストローク・並列2気筒・DOHC |
燃料供給方式 | フューエルインジェクション |
燃料タンク容量 (L) | 12 |
2022年11月に開催されたEICMA2022(ミラノ国際モーターサイクルショー)で、2023年の新型モデルとして公開されたスクランブラーがCL250/500です。
▲EICMA2022で発表されたCL500のカスタムパーツ装着車両 引用元:https://bike-news.jp/post/285793
CL250/500はレブル250/500をベースにしたスクランブラースタイルのバイクです。
CL250 [ExpressYourself(自分を表現しろ!)]
単気筒249ccエンジンを搭載したCL250の開発コンセプトは「ExpressYourself(自分を表現しろ!)」つまり若者がターゲットです。
毎日の通勤から週末のロングライドや軽いオフロード走行までこなすことができる、万能クォータースクランブラーとなっています。
しかも予測価格が税込み62万1500円とリーズナブルなところも大きな魅力。
最新の流行デザイン&コスパ最強のニューモデルがまもなく発売されるのです。
CL250はレブル250以上に人気が出るかもしれませんね。
CL500 [初めてのツーリングキャンプに最適]
並列ツインエンジンを採用しているCL500は「初めてのツーリングキャンプをしたい」人に最適なマシンです。
車体の基本設計はCL250と共通ですが、余裕があるパワーでゆったりクルージングもできます▼
ホンダのミドルクラスではGB350もヒットしていますが、ダート路面もカバーするCL250/500は発売日が確定する前に予約殺到するかもしれませんね。
気になった人は早めに動かないと、納車を相当待たされるかもしれませんよ。
CT125ハンターカブ/Honda【小粒でも自由さは無限大】
(スペックは2023年式のもの)
型式 | 8BJ-JA65 |
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メーカー希望小売価格(税込) | 440,000円 |
カラー | グローイングレッド |
全長(mm) | 1965 |
全幅(mm) | 805 |
全高(mm) | 1085 |
シート高(mm) | 800 |
車両重量(kg) | 118 |
総排気量(cc) | 123 |
最高出力 | 9.1PS/6,250rpm |
最大トルク | 1.1kgf・m/4,750rpm |
エンジン形式 | 空冷・4ストローク・単気筒・SOHC |
燃費 | 63.0km/l(60km走行時)、63.7km/l(WMTCモード値) |
燃料供給方式 | フューエルインジェクション |
燃料タンク容量 (L) | 5.3 |
CT125ハンターカブは2020年6月に発売された原付2種のレジャーバイクで、往年のCT110ハンターカブをイメージするデザインが特徴です。
新世代になったスーパーカブC125をベースに設計されていて、オフロード走行のために見た目以上に中身に手が入っています。
- フレーム補強
- リアアーム延長
- エンジン特性を低速重視に調整
- タンク容量大型化
アメリカ市場では「TRAIL125」の名称で発売されていて、50年以上も昔に作られたアメリカ向けの派生モデルCA105Tトレイル55を彷彿とさせます。
1963年 CA105Tトレイル55▼
ホンダはCT125ハンターカブをスクランブラーとして設定していませんが「スクランブラーと表現するべきモデル」だという意見が多くあります。
CT125は小さいからこそ魅力的で、スタイリングはまさにスクランブラーです。
本記事の唯一の原付クラスですが大型に負けない無限大の魅力があるCT125は、筆者としては紹介せずにいられませんでした。
大型にこだわらない人には、自信を持っておすすめできるスクランブラーですよ。
ちなみにスーパーカブについてもっと知りたい人は、歴史からすべてをまとめた別記事を参考にしてください。
SCR950/YAMAHA【裏路地から脱却したシティー派スクランブラー】
(スペックは2017年式のもの)
型式 | 2BL-VN09J |
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メーカー希望小売価格 | 982,000円 |
カラー | ビビッドレッドカクテル1 |
全長(mm) | 2255 |
全幅(mm) | 895 |
全高(mm) | 1170 |
シート高(mm) | 830 |
車両重量(kg) | 252 |
総排気量(cc) | 941 |
最高出力 | 54PS/5,500rpm |
最大トルク | 8.2kgf・m/3,000rpm |
エンジン形式 | 空冷・4ストローク・V型2気筒・SOHC |
燃費 | 31.0km/l(60km走行時)、21.2km/l(WMTCモード値) |
燃料供給方式 | フューエルインジェクション |
燃料タンク容量 (L) | 13 |
2017年5月に発売されたSCR950は、ボルトをベースにしたレトロスクランブラーです。 ▲2016年 BOLT R-SPEC ABS
エンジンは941ccの空冷60°V型2気筒で、ボルトと同じくベルト駆動&5段ミッションとなっています。 アップマフラーではないので、一見するとSCR950はトラディショナルなロードスポーツのように見えるかもしれません。
しかしメーカーが設定したモチーフはスクランブラーで、ベースのボルトとも仕様が変更されています。
- 独自設計のリアフレーム
- 長くフラットなシート
- 幅広のバーハンドル
- 17インチリアタイヤ
モデルチェンジやカラー変更は受けず2019年に生産が終了しましたが、シックなスポーツクルーザー寄りのスクランブラーとしてヤマハ好きの人にはおすすめしたい一台です。
スクラム411/ロイヤルエンフィールド【最もクラシックなバイクメーカーの解答】
(スペックは2022年式Scram411 Baseのもの)
メーカー希望小売価格(税込) | 838,200円 |
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カラー | グラファイトブルー |
全長(mm) | 2210 |
全幅(mm) | 840 |
全高(mm) | 1165 |
シート高(mm) | 795 |
車両重量(kg) | 194 |
総排気量(cc) | 411 |
最高出力 | 24.3PS/6,500rpm |
最大トルク | 32N・m/4,250rpm |
エンジン形式 | 空冷・4ストローク・単気筒・SOHC |
燃料供給方式 | フューエルインジェクション |
燃料タンク容量 (L) | 15 |
ロイヤルエンフィールドは2022年10月に、新型アーバン・スクランブラー「スクラム411」の日本導入を発表しました。
創業120年以上の歴史を持ち、現在は多くの魅力的なクラシックバイクを販売しています。
スクラム411はアドベンチャーモデル「Himalayan」をベースに設計されました。
2021年式 Himalayan Premium▼
都市部も悪路も走破性が高い究極のアーバン・スクランブラーとして開発されています。
19インチのフロントホイールとデュアルチャンネルABSを装備し、街中の舗装路からオフロードまで幅広く対応可能です。
ラインナップはグラフィックのデザインなどが異なる「Base」「Mid」「Premium」の3グレードを設定しています。
[Base]▼
[Mid]▼
[Premium]▼
クラシックバイクメーカーのロイヤルエンフィールドが、スクランブラー市場に参入したことは衝撃でした。
スーパーカーで有名なランボルギーニがSUVを発表したときと同じ驚きを筆者は感じました。
「あのロイヤルエンフィールドまでがスクランブラーを作るのか!」と思った人は筆者だけではなかったはずです。
まとめ:スクランブラーはネオクラシックの代表ジャンル
今回はスクランブラーバイクの魅力やおすすめ車種を紹介してきました。
スクランブラーは優れたデザインと軽快なツーリング性能の両方を楽しめる、現在世界中で話題に富んだバイクジャンルです。
欧米でメジャーなアドベンチャーバイクとは違う下記の特徴が、スクランブラーの魅力だといえます。
- 世界中どんな道でも冒険できる
- オンオフ両方を気兼ねなく楽しめる
- 取り回しが楽で街乗りでも楽しい
- 快適さとスポーツ性能の高次元なバランス
このようなスクランブラーならではの魅力を味わってみませんか。
気になるバイクがあれば、ぜひ直接バイクショップに足を運んでみてくださいね。
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