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【2024年版】おすすめの大型アメリカンバイク10選【選び方も解説】

【2024年版】おすすめの大型アメリカンバイク10選【選び方も解説】

「すべてのバイクの中で一番迫力があるモデルに乗りたい」
「大型バイクはドルンドルン鳴らしながらゆったり走りたい」
「イージー・ライダーを見たらバイクに乗りたくなった」

このような悩みをすべて解決できるバイクジャンルが「大型アメリカンバイク」です。

結論、バイクは大型の迫力とファッション性が重要で、スピードよりも鼓動感を味わいたい人には大型アメリカンが一押し。

この記事では大型アメリカンバイクの魅力や選び方、おすすめ車種を解説していきます。

読み終わるころにはバイクディーラー巡りをしたくなっているはずですよ。

バイクの購入や乗り換えを考えてる人はぜひ参考にしてみてください。

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【2024年版】おすすめアメリカンバイク15選【排気量別に完全網羅】

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大型アメリカンバイクの特徴

日本国内で1980〜1990年代に流行ったジャンルがアメリカンバイクです。

2000年代に入ると中型のアメリカンブームは終結し、大型とハーレーダビッドソンの人気が高まってきました。1996年から教習所で大型免許が取得できるようになったことが大きな要因ですね。

代表的なメーカーはハーレーダビッドソンで、世界中のアメリカンバイクのお手本です。

ハーレーが作るようなバイク全体をアメリカンと呼ぶことが多いのですが、日本製のクルーザーをアメリカンと呼ぶ場合もあります。

この辺りの表現は人によって曖昧なので、本記事ではハーレーが作ったようなスタイルをまとめてアメリカンバイクと定義しています。

今回の記事はアメリカンバイクの中でも大型に絞って解説しますが、歴史やスタイルの違いなどもっと知りたい人は別記事で詳しくまとめてあります。

車両的な特徴は大排気量のワイルドさと圧倒的な個性

アメリカの広大な大地を快適に移動するために生まれたのがアメリカンバイクで、特徴は下記の通りです。

  • 大型の排気量を存分に生かした迫力と存在感
  • 空冷Vツイン・水冷3気筒・V型4気筒など馬力よりもトルクと鼓動感を重視したエンジン
  • 個性が強い大型バイクの中でもアメリカンは特に個性的
  • 悪路を長距離走っても疲れないシート
  • ドカッとソファに座っているような独自のポジション

のようなものがあります。

メリット・デメリット

大型アメリカンバイクの特徴を踏まえて、メリットとデメリットは下記のとおりです。

大排気量からくる圧倒的な存在感・鼓動感・走行性能を楽しめる
本家本元ハーレーダビッドソンの車両が選べる
ハーレー以外のメーカーも個性派ばかり
「大型バイクに乗っているんだ」と強く感じられる
価格がほかのジャンルと比べて高め
カスタムするとさらに予算がかさむ
魅力的なバイクが多すぎて一台に絞れない
とにかく重い
バイクが大きいので置き場所に困る
目立つので盗難が心配

大型アメリカンバイクを選ぶポイント

圧倒的王者ハーレーダビッドソンが君臨しているが、魅力的な国産車も多くラインナップされているので、一台に絞るのが難しいのが大型アメリカンというジャンルです。

そこでここからは大型アメリカンバイクならではの、選ぶ際のポイントを解説していきます。

ハーレーかそれ以外かをまず決める

「世界には2種類のバイクしかない」
「ハーレーかそれ以外のバイクだ」

笑い話ではなくアメリカンバイクに限ってはハーレーの存在感は圧倒的です。

「ハーレーに乗りたいから大型免許を取った」「イージー・ライダーを見たらバイクに乗りたくなった」

これらがきっかけでバイクに乗り始める人は、ハーレーに乗るためだけに大型免許を取得するのです。

つまりハーレーには見た人にそこまでの行動を起こさせる魅力があるということ。

ちなみにイージー・ライダーとは日本で1970年に公開されたアメリカ映画で、劇中のバイクが出てくるシーンが日本に多くのハーレーファンを生みました。

引用元:https://cinemore.jp/jp/erudition/896/article_897_p1.html

バイクの車種を1台も知らない人でも、ハーレーダビッドソンというメーカーを知っている人は多いはず。

世界恐慌より前から100年以上存在しているハーレーがあったからこそ、世界中のメーカーがアメリカンスタイルのバイクを多く発売しているのです。

まずはハーレーに乗りたいかどうかを決めないと、後で「やっぱりハーレーにしておけばよかった」と後悔することになりますよ。

試乗してから決める

バイクは試乗してから選ぶことをおすすめします。

見た目のイメージだけではなく乗り味も確かめておくと、後悔しないで済むのが理由です。

「見た目が戦艦のように馬鹿でかくても意外と乗りやすかった」
「狙っていたクルーザーよりもチョッパーの乗り味が気に入った」
「自分はネイキッド寄りのアメリカンの方が肌に合うようだ」

これらはすべて乗ってみないとわからない感想です。ちなみにチョッパーやクルーザーとはアメリカンバイクのスタイルの一つ。

乗りやすさよりもスタイリング重視のアメリカンは、見た目やスペックだけでは気に入るかはわかりません。

「実際に乗ってみたら思っていたのと違った」なんてことはバイク選びでは良くある話です。

ディーラーに行けば試乗させてくれるので、どんどん触れて可能な限り乗ってみてください。

ただ、試乗には予約が必要な場合があるので、事前に確認してからディーラーに行くのを忘れないでくださいね。

中古の空冷エンジンやキャブレター車も視野に入れる

2022年は昔より排ガス規制が厳しくなっていますが、アメリカンバイク定番の空冷エンジンは排ガス規制を通すのに不向きな仕組みです。

そのため空冷Vツインが代名詞のハーレーも、水冷エンジンを採用したり電動バイクを発表するなど時代は変わってきています。

ただ、最新技術で規制をクリアした魅力的な車種を各社発売していますが、人によっては一昔前のモデルの方が気に入る可能性があります。理由は古い技術で作られたバイクの効率の悪さが、逆にアメリカンバイクの魅力となることがあるから。

排ガス規制を通すために進化したバイク技術の中で、フィーリングに影響が大きいものは下記の2点です。

燃料供給方式の進化「インジェクションとキャブレター」▼ 引用元:https://daradara.site/entry/motorcycle-fuel-injection-carburetor

インジェクションは電子制御で正確な反面、レスポンスが良すぎるという一面があります。

キャブレターのアナログなフィーリングの方が、アメリカンというジャンルに合っていると感じる人もいるはずです。

エンジン冷却方式の進化「水冷エンジンと空冷エンジン」▼ 引用元:https://clicccar.com/2020/11/29/1036671/

水冷エンジンは燃費が良く排ガス規制に強い方式で、さらに冷却水が細かい振動を吸収してくれます。

空冷エンジンは効率が低く振動も多めですが、逆にアメリカンバイクの場合「空冷エンジンの味」と気に入る愛好家も多いエンジン方式です。

外側に見える冷却フィンもエンジンの造形を魅力的にしてくれますね。

空冷エンジンのキャブレターモデルは最新の排ガス規制にほぼ通らないので、欲しい人がいてもメーカーは新車販売が出来ません。

そのため空冷エンジンやキャブレターのフィーリングが好きな人は、中古から探す必要があります。

新車に魅力を感じないなら古いモデルも候補に入れる

最新のアメリカンバイクに試乗しても「なんか違うんだよな」や「もっとノスタルジーに響く何かが欲しい」のように感じる人は、一昔前のキャブレター仕様の空冷Vツインエンジンがぴったりかもしれません。

中古を含めた多くの選択肢の中からあなたにぴったりの一台を見つけてください。

【2024年版】おすすめの大型アメリカンバイク10選

ここから一押しの大型アメリカンバイク10車種を紹介していきます。

スペックは可能な限り新しいモデルのものを記載しています。

BOLT/YAMAHA【ヤマハ流大型アメリカンのスタンダード】

(スペックは2020年6月発売ABSモデルのもの)

型式2BL-VN09J
メーカー希望小売価格890,000円
カラーブラックメタリックX
全長(mm)2290
全幅(mm)830
全高(mm)1120
シート高(mm)690
車両重量(kg)252
総排気量(cc)941
最高出力54PS/5,500rpm
最大トルク8.2kgf・m/3,000rpm
エンジン形式空冷・4ストローク・V型2気筒・SOHC
燃費30.7km/l(60km走行時)、21.2km/l(WMTCモード値)
燃料供給方式フューエルインジェクション
燃料タンク容量 (L)13

XVS950Aをベースにしたボバースタイルクルーザーとして、BOLTは2013年に発売されました。

ボバーとは「ダートトラックレース」をルーツとしたアメリカンスタイルの一つで、代表車種はハーレーXL1200Xフォーティエイトです。

ベースとなった本格クルーザーXVS950Aとは違い、BOLTはコンパクト&細身を重視して設計されているので、見た目よりも扱いやすく女性にもおすすめできます。

BOLTは年式によって[R-SPEC]と[C-SPEC]の2つ派生モデルがあり、内容は以下の通りです。

BOLT R-SPEC(2014年~)▼

  • バックスキン調シート
  • リアサスがリザーブタンク付き
  • 切削ホイール

足回り強化で性能を高めたスポーツモデルです。

BOLT C-SPEC(2015年に追加)▼

  • バックステップ
  • クリップオンハンドル
  • シート形状変更
  • フォークブーツ採用
  • サスペンションストローク量アップ

ポジションを変更して車高をアップさせたカフェレーサーモデルです。

ハーレーユーザーからの評価が高いハンドリング

BOLTは2017年に調整が入りさらに改良されています。

  • 溶接が目立たないフランジレスのガソリンタンク
  • ガソリンタンク容量1Lアップ
  • ABS採用
  • スタンダードグレードのみスポークホイールに変更

BOLTはハーレーダビッドソンオーナーからの評価が高く、メリハリのあるハンドリングが特に魅力的だという評判です。

「ネイキッドしか乗ったことない人でも違和感がないハンドリング」と「クルーザーの迫力と鼓動感」の両方が味わえるヤマハ渾身のミドルクルーザーがBOLTなのです。

多くのバイクを乗り継いできたベテランライダーにこそオススメしたい一台ですね。

Rebel 1100/Honda【電子制御てんこ盛りの最新ハイテククルーザー】

(スペックは2021年5月発売モデルのもの)

型式8BL-SC83
メーカー希望小売価格1,000,000円
カラーボルドーレッドメタリック
全長(mm)2240
全幅(mm)850
全高(mm)1115
シート高(mm)700
車両重量(kg)223
総排気量(cc)1082
最高出力87PS/7,000rpm
最大トルク10.0kgf・m/4,750rpm
エンジン形式水冷・4ストローク・並列2気筒・SOHC
燃費31.5km/l(60km走行時)、18.7km/l(WMTCモード値)
燃料供給方式フューエルインジェクション
燃料タンク容量 (L)13

レブルシリーズの最上位モデルとして、レブル1100は2021年に発売されました。

アフリカツインで使用されていた1082cc水冷並列2気筒エンジンを、クルーザー向きにセッティングして搭載しています。270度クランクのエンジンが生み出すフィーリングは、クルーザーにも適していると好評でした。

270度クランクとは不等間隔で爆発が起こっているエンジンという意味で、爆発するタイミングは90度V型2気筒と同じ。

音で表現すると「ドルドルドル」と音を出すタイプのエンジンです。

また心地良い重低音が楽しめるように、マフラーがクルーザー用に調律されているところもうれしいポイントですね。

さらに日本仕様はグリップヒーターとETC2.0が標準装備になっています。

DCTと電子制御てんこ盛りの国産最新鋭クルーザー

レブル1100のミッションは通常の6速マニュアルとDCTをラインナップ。

DCTとはデュアル・クラッチ・トランスミッションの略で、クラッチレバー操作が必要ないセミオートマ機構のことです。

レブル1100は最新のバイクらしく電子制御てんこ盛り。

  • ライドバイワイヤ
  • ライディングモード選択可能
  • ABS
  • トラクションコントロール
  • USB TypeC電源ソケット

トラディショナルな雰囲気を味わうだけでなく、最新鋭のバイクとしても楽しむことができます。

2023年2月23日レブル1100T発売

海外のみの設定だったCMX1100 Rebelが日本でレブル1100Tとして発売された。

レブル1100に大型カウルとサイドパニアケースが追加されたグレードで、日本名はレブル1100Tとなった。

2024年には新モデルも登場している。

両側パニアケースの容量は右側16Lで左側19Lもあるので、かなりの荷物が積載可能です。

ハーレーダビッドソンとは違う「世界のホンダ流」の最新クルーザーに興味がある人は、ぜひディーラーに行って現車に触れてみてください。

VULCAN S/Kawasaki【スポーティーなアーバンカジュアルクルーザー】

(スペックは2020年11月発売モデルのもの)

型式2BL-EN650G
メーカー希望小売価格780,000円
カラーエボニー
全長(mm)2310
全幅(mm)855
全高(mm)1090
シート高(mm)705
車両重量(kg)229
総排気量(cc)649
最高出力61PS/7,500rpm
最大トルク6.4kgf・m/6,600rpm
エンジン形式水冷・4ストローク・並列2気筒・DOHC
燃費32.0km/l(60km走行時)、22.8km/l(WMTCモード値)
燃料供給方式フューエルインジェクション
燃料タンク容量 (L)14

ニンジャ650系の水冷パラレルツインエンジンを搭載したバルカンSは、2016年に発売されたスポーツクルーザーです。

過去にヒットしたカワサキ製アメリカンのバルカンは正統派クルーザーでしたが、バルカンSが掲げるコンセプトは正反対の「ファンライディングアーバンライナー」。つまり街中をスポーティーにライディングできるクルーザー、という新しいジャンルに挑戦したモデルなのです。

引用元:https://motor-fan.jp/bikes/article/40589/

クルーザーとしては深めのバンク角が、スポーツ性能の高さを証明していますね。

「クルーザーなんて少し倒したらステップをするからスポーツ性能は期待できないでしょ」 などと言う人が驚いてしまうほど、街乗りをスイスイ楽しめるクルーザーとなっています。

小変更を繰り返し2022年からカワサキケアモデル対象

▲2017年式バルカンS

2017年の仕様変更では主に下記の2点が追加されました。

  • シフトポジションインジケーター
  • ヘルメットロック機構

2022年からは、カワサキケアモデル対象として販売開始されています。

カワサキケアモデルとは定期点検5回、オイル点検3回が無料で受けられる対象バイクのこと。

2022年モデルはバイクの性能に変更はありませんが、保証が手厚くなっているということですね。

新車で購入した後も安心してバイクライフを楽しめるので、初心者や女性の方には特におすすめです。

XL883N アイアン883/ハーレーダビッドソン【ハーレーの超定番ロングセラー】

(スペックは2018年8月発売モデルのもの)

メーカー希望小売価格1,245,833円
全長(mm)2185
シート高(mm)760
車両重量(kg)256
総排気量(cc)883
最大トルク68N・m/3,750rpm
エンジン形式空冷・4ストローク・V型2気筒・OHV
燃料供給方式フューエルインジェクション
燃料タンク容量 (L)12.5

日本で人気の高いスポーツスターファミリーの中で、特にスポーツスターらしい1台がXL883Nです。

XL883よりローアングルに調整されたXL883Nは、最低地上高が140mmから99mmに変更。

ハーレーダビッドソンの中で特に知名度が高く、通称「パパサン」の愛称で親しまれるモデルです。

全体的にシックなデザインで、

  • ホイール
  • トリプルツリー
  • ストラットカバー
  • チョップドリアフェンダー

など黒が多く使用されています。

マイナーチェンジでもキープコンセプトで魅力は不変

2016年のマイナーチェンジで各部調整が入りました。

  • ホイールを削りだし9本スポーク化
  • タックロール型シート
  • ラウンド型エアクリーナー

ハーレーはモデルチェンジのペースがゆっくりで、見た目の変化も少ない傾向があります。

形を変えて新しさをアピールする日本流モデルチェンジと違い、細かいところを改良しつつ変わらない魅力を維持するのが海外流のモデルチェンジ。

100年以上の歴史があるハーレーは「変わらないこと」がプライドと良心の表れなのです。

XL1200X フォーティエイト/ハーレーダビッドソン【日本国内人気ナンバーワン】

(スペックは2018年8月発売モデルのもの)

メーカー希望小売価格1,379,630円
全長(mm)2165
シート高(mm)710
車両重量(kg)252
総排気量(cc)1202
最大トルク96N・m/3,500rpm
エンジン形式空冷・4ストローク・V型2気筒・OHV
燃料供給方式フューエルインジェクション
燃料タンク容量 (L)7.9

日本で一番見かけるハーレーといえばこのモデル、と言えるほどの不動の人気車種がXL1200Xフォーティエイトです。

スポーツスターの特徴的なピーナッツタンクは1948年に登場したので、歴史に敬意を表して車種名に「forty-eight」という文字を入れているモデルです。

どこから見ても「ザ・スタンダード・オブ・ハーレーダビッドソン」と言えるスタイリングですね。

車両はかなり思い切った設計となっています。

  • ピーナッツタンクは大掛かりな見た目とは裏腹に容量7.9L
  • 前後16インチホイール&ファットタイヤ
  • 全体的に丸みを帯びたボバースタイル

軽量化やスペース効率は度外視で、超スタイリング重視の設計はまさに本場アメリカンクルーザー。

シートが低いため実用性は高く、初めて大型に乗る人や女性でも問題なく扱えます。意外なほどコンパクトにまとまっていて、実際に生で見ると驚くはずですよ。

ハーレーのラインナップの中では比較的リーズナブルな価格帯で、初めてハーレーを買う人にとっても敷居は低め。

購入後はカスタムをしたくなるかもしれませんが、ファクトリーカスタムモデルなのでノーマルのまま乗っても十分満足できるでしょう。

ボバースタイルが好きな人に特におすすめしたい完成された一台です。

モデルチェンジで走行性能大幅アップ

2017年のモデルチェンジで足回りに大幅な改良が入りました。

  • 49ミリフロントフォーク&新デザインホイール
  • プレミアムライド・エマルジョンショックで走行性能が大幅に進化

また下記も変更されています。

  • シート形状
  • エアクリーナー形状
  • マフラー形状

2018年にはハーレーダビッドソン115周年を記念した限定カラーモデルが発売しているので、ぜひお好みを探してみてください。

シャドウ750/Honda【ホンダ代表の本格クルーザー】

(スペックは2012年1月発売シャドウ750のもの)

型式EBL-RC50
メーカー希望小売価格882,000円
カラーパールコスミックブラック×スパークリングシルバーメタリック
全長(mm)2510
全幅(mm)920
全高(mm)1125
シート高(mm)660
車両重量(kg)258
総排気量(cc)745
最高出力44PS/5,500rpm
最大トルク6.3kgf・m/3,500rpm
エンジン形式水冷・4ストローク・V型2気筒・SOHC
燃費37.0km/l(60km走行時)
燃料供給方式フューエルインジェクション
燃料タンク容量 (L)14

745cc水冷Vツインエンジンを搭載したクルーザーのシャドウ750は1997年に発売されました。

フロント17インチ&リア15インチの堂々たるクラシックスタイルのモデルです。

すでに販売されていたスティードがチョッパーなので、シャドウはクラシックスタイルでアメリカン市場全体をカバー。

シャドウ750は年式で大きく2つのモデルに分かれます。

  • チェーンドライブの初代モデル(1997年~2001年)
  • シャフトドライブの2代目モデル(2004年~2012年)

またスタイルの違いが3種類あります。

シャドウ750(1997年~2012年)▼

クラシックスタイルの王道クルーザーです。

シャドウスラッシャー750(2001年)▼

ロー&ロングスタイルを強調したクルーザー。

シャドウファントム750(2010年~2012年)▼

都会の夜が似合うマットデザインのシックなクルーザー。

2012年モデルを最後にすべて生産終了となりましたが、シャドウシリーズはホンダを代表する正統派アメリカンです。

レブル1100も魅力的ですが「やっぱりアメリカンはクラシックスタイルじゃないとね」と感じる人には、令和になってもおすすめしたい鉄板モデルですね。

Vmax/YAMAHA【独自ブースト搭載のV4ドラッガー】

(スペックは1985年海外向けモデルで価格のみ1990年国内仕様のもの)

メーカー希望小売価格(税別)890,000円
全長(mm)2300
全幅(mm)795
全高(mm)1160
シート高(mm)765
車両重量(kg)283
総排気量(cc)1198
最高出力145PS/9,000rpm
最大トルク12.4kgf・m/7,500rpm
エンジン形式水冷・4ストローク・V型4気筒・DOHC
燃料供給方式キャブレター
燃料タンク容量 (L)15

Vmaxは長い歴史の中で大きく2つのモデルに分かれます。

1985年発売の「V-BOOST」が付いたキャブレターで鉄フレームのVmax▼

2009年に発売されたインジェクションでアルミフレームのVMAX▼

VmaxとVMAXの車種名が別の表記なのはコンセプトが全く違うからで、ヤマハは別のモデルだと明確に区別しています。

それぞれのコンセプトは以下の通り。

  • Vmax:アメリカ向けのドラッグレース用パワーバイク
  • VMAX:ヤマハの技術とデザインの集大成で作られたデザイナーズバイク

ちなみに今回おすすめするのは旧型Vmaxになります。

Vmaxはアメリカ向けドラッグレース用ハイパワークルーザー

引用元:http://secretbase-racing.com/archives/2019950.html

Vmaxは当時最高出力の145馬力を発生させるV4エンジンを搭載したドラッカーで、1985年に発売されました。

当時アメリカではドラッグレースが流行っており「北米市場で存在感を一番示せるのはドラッガーだ」との結論からVmaxは誕生。

ドラッガーとは直線のみで速さを競うドラッグレースに適しているバイクのことで、高い直進安定性とハイパワーエンジンが特徴です。

ドラッガーには強力なエンジンが必要なので、当時最大排気量だったベンチャーロイヤルのV4エンジンをベースに145馬力を叩き出すエンジンを開発しました。

V-BOOSTでアメリカ市場を開拓

Vmaxで有名なギミックがV-BOOST。キャブレターの下についているインテークマニホールドを前後の気筒で連結させて、真ん中のバルブで繋がり具合を制御する仕組みです。

V-BOOSTが作動している回転数はターボが効いているようなエンジンフィーリングで、アメリカ人を含め世界中のライダーを魅了しました。

引用元:http://secretbase-racing.com/archives/2040915.html

V-BOOSTは燃費を悪化させますが、アメリカ人は元々そんなこと気にしません。

街乗りでの燃費がリッター10km前後にも関わらず、ガソリンタンク容量が15Lしかない割り切った設計が逆にツボにはまったようですね。

ちなみにV-BOOSTはフルパワーの逆輸入車のみで、日本国内仕様には搭載されていません。

しかし当時は後付けV-BOOSTキットが出ていたので、日本仕様にカスタムで取り付けている人もいました。中古で購入する際には確認しましょう。

VMAX/YAMAHA【ドラッガーからデザイナーズバイクへ変身】

(スペックは2015年12月発売モデルのもの)

型式EBL-RP22J
メーカー希望小売価格2,376,000円
カラーダークパープリッシュブルーメタリックL
全長(mm)2395
全幅(mm)820
全高(mm)1190
シート高(mm)775
車両重量(kg)311
総排気量(cc)1679
最高出力151PS/7,500rpm
最大トルク15.1kgf・m/6,000rpm
エンジン形式水冷・4ストローク・V型4気筒・DOHC
燃費16.0km/l(60km走行時)
燃料供給方式フューエルインジェクション
燃料タンク容量 (L)15

コンセプトをガラッと変えて、全く別のモデルに変身した新型VMAXは2009年に発売されました。

旧型Vmaxとの一番の違いは、デザインとパーツにコストを潤沢にかけたため値段が2倍以上になったこと。

現物を見ると分かりますが、ネジ1本にまでアルミ製を採用しており、表面加工はバフがけというコスト度外視の設計です。

引用元:http://blog.livedoor.jp/ysptenpaku/archives/1064749467.html

車体の裏側や覗き込まないと見えないネジにまで専用品を採用する、という狂気を味わえます。

部品は共用パーツを使いコストを下げるのが普通ですが、VMAXの場合は「見えない位置のネジに専用品を採用することは必要なコスト」とヤマハは考えているのです。

コスト度外視の設計を採用した結果、YZF-R1以上にデザインに力が入ったヤマハ随一のデザイナーズバイクになりました。

さらにバイクとしての基本部分も全て刷新しています。

  • 挟み角65度V型4気筒1679ccエンジン
  • アルミになったダイヤモンドフレーム
  • 性能と造形美にこだわった排気系
  • 当時まだ珍しかった有機ELディスプレイメーター

もちろんドラッガーとしての性能も折り紙付きで、新型になったエンジンと車体は旧型とは比べ物にならないパフォーマンスを発揮してくれます。

芸術品に乗っているような気分を味わえる「ヤマハの至宝」

初代Vmaxではダミーでしたが、新型VMAXは本物のエアダクトとなっています。

しかもアルミダイキャスト製な上に、すべて職人による手作業でのバフ掛けという豪華っぷり。

引用元:https://amcn.com.au/editorial/yamaha-vmax/

VMAXは受注生産な上に選ばれたお店でしか販売しない特別なモデルで、最後の最後までマイナーチェンジすらせず2017年に販売終了しました。

仕様変更をしなかったのは販売が振るわないため改良できなかったのではなく、完成されたデザインに自信があったからでしょう。

証拠に作った技術者達は「VMAXはヤマハの至宝」と表現していました。

VMAXは誰にでもおすすめできる優等生バイクではありませんが、美しいバイクに乗るためには予算を惜しまない人にはうってつけだと言えます。

骨董品や美術品を所有するような喜びを感じられるバイクは、ほかになかなかありませんよ。

Rocket Ⅲ/トライアンフ【量産車で最大排気量の孤高クルーザー】

(スペックは2009年発売モデルのもの)

メーカー希望小売価格2,446,500円
カラーファントムブラック
全長(mm)2500
全幅(mm)970
全高(mm)1165
シート高(mm)740
乾燥重量(kg)320
総排気量(cc)2294
最高出力142PS/5,750rpm
最大トルク20.4kgf・m/2,500rpm
エンジン形式水冷・4ストローク・並列3気筒・DOHC
燃料供給方式フューエルインジェクション
燃料タンク容量 (L)25

排気量2294ccの3気筒エンジンを搭載したロケットⅢは、2004年にトライアンフから発売されました。

大排気量クルーザー=Vツインという風潮を意に返さず、アイデンティティである3気筒エンジンで大排気量クルーザー市場に参戦した意欲的なモデルです。

多くのアメリカンバイクがひしめく激戦区で存在感を示すには、抜きんでた特長が必要なため

  • 当時は量産バイク最大の2294ccという排気量
  • フロント150&リア240の超極太タイヤ
  • 倒立フォーク採用でスポーツバイクさながらの足回り
  • シャフトドライブ
  • インジェクション式
  • ガソリンタンク25Lの大容量

といったライバルたちと全く違うコンセプトと、圧倒的な存在感を排気量など数字でアピールして世界に名を響かせました。

派生モデルを多数展開で多様なユーザーをカバー

ロケットⅢは違うスタイルのモデルを次々に展開をしています。

ロケットⅢクラシックを2006年に追加▼

  • プルバックスタイルのハンドル
  • フットボード式ステップ
  • リバースコーン型マフラー
  • リアシートを座面が大きい専用品に変更

ビンテージ風のカスタムモデルです。

ロケットⅢツーリングを2008年に追加▼

  • 大型スクリーン
  • ヘッドライトを1眼に変更
  • 大型パニアケース装備
  • ホイールベース13mm延長
  • リアタイヤサイズ240→180に変更
  • エンジン特性を低速重視に調整

快適性能を高めたツーリングモデルです。

ロケットⅢロードスターを2010年に追加(画像は2011年モデル)▼

  • 前後サスペンションセッティング変更
  • ステップ位置をミッドコントロールに変更
  • 吸排気系を調整し6馬力アップの148馬力
  • トルクを2.1kg向上し22.5kgに
  • クラッチ&シャフトドライブ強化

ハンドリング性能を向上させたストリートファイターモデルです。

2019年からはロケットⅢからロケット3に車種名を変えて、排気量を2458ccまで拡大しました。

これほどまでの車格と排気量ながら乾燥重量は300kgを切っていて、見た目よりは軽量なクルーザーです。

ロケットⅢ&3は迫力満点の個性派マッスルクルーザーで、ハーレーとも日本製とも違うイギリス流のジェントルな雰囲気を味わえますよ。

カリフォルニア1400カスタム/モトグッツィ【縦置きV型の超個性派イタリアンクルーザー】

(スペックは2013年12月発売モデルのもの)

メーカー希望小売価格1,948,000円
カラーバサルトブラック
全長(mm)2455
全幅(mm)940
全高(mm)1180
シート高(mm)740
車両重量(kg)318
総排気量(cc)1380
最高出力96HP/6,500rpm
最大トルク120N・m/2,750rpm
エンジン形式空冷・4ストローク・V型2気筒・SOHC
燃料供給方式フューエルインジェクション
燃料タンク容量 (L)20.5

モトグッツィのカルフォルニア1400カスタムは2013年に発売されました。

モトグッツィとは1921年に設立されたイタリア最古のバイクメーカーで、クランク縦置きのVツインエンジンを搭載した多くのオンロードモデルを販売しています。

カルフォルニア1400カスタムは旧型モデルからデザインを一新させて、新型1380ccのVツインエンジンを搭載しています。

ただ、Vツインエンジンといっても一般のクルーザーとは違い、エンジンをクランク縦置きで積載していてライバル車とは違うフィーリングを実現。

引用元:https://www.goobike.com/learn/report/19/5190062/5190062.html

クランク縦置きエンジンを採用しているほかのバイクはBMWのR1200GSなどが有名で、直進安定性に優れることが大きなメリットです。

カルフォルニア1400カスタムはエンジンの向きが個性的なだけではなく、最新バイクらしく電子制御を多用した設計になっています。

  • ライドバイワイヤ
  • トラクションコントロール(4段階)
  • ABS
  • クルーズコントロール

日本国内ではカリフォルニアシリーズの知名度はそれほど高くありませんが、縦置きVツインエンジンとクルーザーの組み合わせは相性が良いので乗ってみたら気に入るはずですよ。

まとめ:バイクは「押し出しの強さ」「迫力」「圧倒的な個性」な人は大型アメリカンバイクがオススメ

今回は大型アメリカンバイクの選び方やおすすめ車種を紹介してきました。

大型アメリカンこそバイクの王道と言えます。

100年以上愛され続けたクルーザーというジャンルの魅力と、大排気量から表現される多様なアメリカンバイクの個性が伝わったはずです。

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【この記事を書いたライター】よしのパパ