国産アメリカンの火付け役「スティード400」について、中古相場、スペック、歴史を解説します。
スティード400が1988年に登場してからすでに30年以上が経過しています。そろそろ旧車と呼ばれてもおかしくなく、中古相場もやや高騰中です。
「スティード400がほしい」と思っている方は早めの決断が良いかもしれません。
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スティード400とは
スティード400とはホンダから1988年に発売され、2001年まで販売されたアメリカンタイプのオートバイです。
今の国産アメリカンのベースをつくったと言っても過言ではなく、「ロー&ロングなスタイル」、「フロントより太いリアタイア」、「インチハンドル」などハーレーダビッドソンに代表されるようなアメリカンの要素をふんだんに詰め込んだバイクになります。
今でも根強い人気を誇り、カスタムベース車としても人気があります。
スティード400は新車販売ナシ!
2023年現在、スティード400は新車販売されていません。
スティード400は2001年のモデルを最後に生産終了しています。現在入手するためには中古車で購入する必要があります。
ちなみに、2001年モデルの当時の新車販売価格は約60万円でした。中古での購入を検討するうえで参考にしてください。
スティード400の最終型(2001)のスペック
車体形式 | STEED 400 |
---|---|
全長(mm) | 2310 |
全幅(mm) | 890 |
全高(mm) | 1120 |
シート高(mm) | 670 |
乾燥重量(kg) | 203 |
エンジン型式 | BC-NC26 |
エンジン種類 | 水冷4ストローク2気筒SOHC3バルブ |
排気量(cc) | 398 |
タンク容量(L) | 11 |
最高出力(PS/rpm) | 31/7,500 |
価格(※2001年当時) | 599,000円 |
スティード400の中古価格
スティード400は、2022年6月からの1年間で4万円ほど値上がりしています。
2021年後半から大幅に中古価格が上昇し、一度は値下がりしたもののまた持ち直して50万円台に戻っています。
スティード400に限らず、生産終了している中古バイクは全体的に値上がり傾向となっています。
現行車種は価格が下がり始めていますが、生産終了バイクの相場は下がるとも限りません。まだスティード400を旧車と呼ぶ人は少ないかもしれませんが、そう呼ばれるようになるとさらに価格が上がる可能性もあります。
状態が良い車体も減っていきますので、「ほしい」と思えるものに出会えれば購入したいところです。
スティード400に乗ってわかったいいところと悪いところ!みんなの評判・口コミ
今回、実際にスティード400に乗ったことがあるという方9名にアンケート調査を実施しました。
ユーザーのリアルな声を購入時の参考としてください。
スティード400はどうやって買った?
今回アンケートした方は全員が中古で購入したとのことでした。
購入場所はバイク屋さんも多いですが、個人売買も多いです。古い車種なので車体価格が安い反面、ある程度自分で整備ができないと、メンテナンス費用がかさみます。玄人向けの車種ともいえそうです。
スティード400はどんな風に乗ってる?
スティード400はアメリカン(クルーザー)タイプのバイクです。走行性能は高くないですが、シート高が低くて乗りやすいのが特徴になります。
やはり、ツーリングや街乗りで利用している方が多く、通勤通学でも使えるくらい手軽に乗れるバイクですね。
スティード400の評価
スティード400の評価はデザインが最も高いです。ロー&ロングなデザインは長く愛されていますね。
また、カスタムベースとしても人気があり、自分好みに変えられるというのもポイントが高いです。
スティード400に乗ってわかったいいところ
実際に乗ってわかったいいところを聞きました。
本体価格が安いので、購入しやすい。また、部品も多いのでカスタムするにも都合のいい車体だと考える。私が購入した時にはマフラーをカスタムしてあり、より運転している感を味わえるようなバイクになっていた。古いバイクだったので、ライトのオンオフスイッチがあった。
なんと言ってもそのフォルム・デザインではないでしょうか。また特別速く走るような事も無く、走行安定性もありました。
ポジションがとても楽で長距離乗っても疲れない。アメリカンらしいワイルドな外観。
アメリカンな見た目と安定した乗りやすさが良いです。また、カスタムパーツも多く当時もかなり自分好みにカスタムしていました。
カスタムパーツが豊富にある。トルクが強い。エンジンが丈夫で中古でも問題ない。
車を運転するよりコストが安く、かっこいいデザインで愛着を持ちながら運転しやすいことです。
カスタムパーツが豊富で自分好みにできる。ポジションも自在に変更可能。
特に後輪が太くて乗っている際の安定感は抜群でしたし、長時間運転していても疲れないのは大変良かったです。
価格がやすいのと、ノリ心地もいい。運転しやすいし、扱いやすいので気にいています
スティード400に乗ってわかったいまいちなところ
イマイチなところも聞きました。
現在は生産していないので、こまめに手入れをしている車体でないと、経年劣化等も含めて汚れが目立ってしまう。タイヤがスポークホイールなので、雨の日のあとのお手入れは一苦労だった。
今のバイクと比較するのもアレですが、とにかく燃費が悪かった印象があります。あとは、車の渋滞中でも横のすり抜けに関して他のタイプのバイクに比べて車幅的に難しいです。
車体が重たい。純正マフラーがしょぼく交換しないとカッコが悪い。
癖のある形状のため乗り慣れるまでに時間がかかり、古い形式になると燃費も悪く走行音が高く振動が強くなりやすいことです。
パーツが豊富なのでカスタム費用がかかる。400ccにしては大柄なので保管場所に困る
パワーがないので若干気になりましたし、雨の日は運転しにくさがありそこはデメリットでした。また、積載量が少ないので不便さがあります。
スティード400を買いたいあなたにアドバイス
前輪をロックする部分とエンジンをかけるキーが別だったので、前輪ロックを解除し忘れて発車してしまい、転倒したことがありました。また、車体も割と重いので、転倒したときに1人で立て直せるかどうかは確認した方がいいと思います。
アメリカンスタイルが好きでハーレーには手が届かないような方や国産で捜している方などには選択肢に入ってくるのではないでしょうか。逆にスピードを重視するようなバイクでは有りませんので、ドッシリ腰を据えてバイクの走行を味わいたい方などにはオススメです。
良いところばかりではありませんが、だからこそ乗っていて愛着がわきますし乗っていて楽しいバイクだと思います。
マフラーとメーターカスタムしてるのを買った方がよいと思います。
古い年式になると燃費が悪くエンジン音も高いため、価格の安さだけでなく比較してから選ばないといけないと思います。
メッキ部分が多く、スポークホイールなのでそれなりにメンテが必要。旧車に当たるのでバイクなので純正部品も入手不可がありそう
スティード400を売った理由
今回アンケートにご協力いただいた方の中には、「スティード400手放した」という方もいらっしゃいました。
なぜ手放すことになったのかの理由も紹介します。
車検が切れてしまい、更新してまで乗ろうと思わなかったので知人に売却しました。また、車検がなくもう少し小さめのバイクが欲しくなった(250ccのバイク)ので、そちらの資金にしようと考えました。
当時の流行りで友人から譲って貰ったものでしたが、やはり私自身の求めるタイプのバイクでは無かったので、その後はNortonを購入しました。
他のアメリカンバイクが気になり新しく購入をしました。
他の趣味ができて、乗らなくなった
電気系など不具合も増え、修理には10万以上かかると言われたので手放しました。
手放した理由からスティード400は維持費がかかるというのが見えてきます。
スティード400は1988年に発売されたモデルで、一番新しいモデルでも販売開始から20年以上が経過しています。
故障箇所は増えていきますし、わずかではありますが自動車重量税も高いです。400ccクラスなので2年に一度は車検費用も必要で、修理費や維持費は現行車種よりもかかります。
車体価格は買いやすい価格で取引されていますが、維持費が高くなるという点は購入前に抑えておきましょう。
スティード400のカスタム事例
女性ライダー「ちゃんぷる」さんのスティード400
兵庫県神戸市の「オートジャック」によるチョッパーカスタム
横浜市の「OLD ROAR MOTORCYCLE」によるスカチューン
スティード400の歴史
1988年スティード400登場
スティード400は1988年にホンダから登場したオートバイです。
当時はNSR250Rなどスーパースポーツタイプのバイクが人気を集めていました。そんななか、発売されたスティード400は性能追求ではなく、乗りやすさやスタイルを重視したバイクでした。
独自性や先進性を重視していた、ホンダらしからぬ、王道アメリカンなバイクです。フロントフォークが前に突き出していて、全長が長く、シート高がロー&ロングなスタイル。太いリアタイヤ、インチハンドルなどデザインはハーレーダビッドソンのオートバイを意識されたものでしょう。
スティードには「馬」という意味があり、ネーミングもアイロンホース(鉄の馬)と呼ばれるハーレーを意識したものになっています。
エンジンは水冷Vツイン2気筒で、ハーレーほどではないですが程よい振動を感じることができます。
このロー&ロングなスタイルとVツイン型エンジンの組み合わせは、のちに発売される「スズキ イントルーダー400」や「ヤマハ ドラッグスター400」などでも採用されました。
スティード400はまさに国産アメリカン人気の火付け役となったバイクです。
1993年モデルチェンジ
1993年にマイナーチェンジ。タンクのデザインは変わらず、容量が9Lから11Lに大きくなりました。
1996年にモデルチェンジVLX/VCL/VSEの3種類に
1996年にはマイナーチェンジが実施。ギア比やキャブレターの設定に調整が加えられました。
また、1995年に発売したVCLだけではなく、VLXとVSEも登場。
1998年に登場する、VLSも合わせると特徴は以下になります。
モデル名 | 特徴 |
---|---|
スティード400 VLX | 従来のスティード400と同様、ラグジュアリーなスタイル |
スティード400 VCL | シンプルな装備で価格を抑えたモデル |
スティード400 VSE | リアホイールが特徴的なカスタムスタイル |
スティード400 VLS | フロントフォークのスプリングが特徴のカスタムスタイル |
2001年モデル
スティード400の最終型です。当時の排ガス規制に対応するため、エアインジェクションシステム(二次空気導入装置)が新たに採用されました。
全盛期は10,000台以上が売れていたスティードですが、2001年モデルの目標販売台数は1,500台で徐々に人気が低下していたことがわかります。
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